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TOPNEW INFO 最新のお知らせ > 私の好きな映画㉒

2021.04.06 : 私の好きな映画㉒

院長の髙木です。

今回ご紹介する映画は前回の「ミスティック・ピザ」と同じ1988年公開で、ジュリア・ロバーツの初主演作「サティスファクション」。当初は「スウィート・リトル・ロックンローラーズ」のタイトルだった作品。

夏のリゾート・クラブでバンド活動に明け暮れる10代の少年少女の恋と友情を描いた音楽青春ドラマ。主演はTVシリーズ「ファミリー・タイズ」のジャスティン・ベイトマン。ブレイク直前のジュリア・ロバーツやリーアム・ニーソンら意外なキャストにも注目。ジェニーをリード・ヴォーカルとした女の子4人と男の子1人からなるティーンエイジ・ロックバンド。明日のスターを夢見る彼らはリゾート・ビーチで営業するバー主催の新人バンド・コンテストに出場し、みごと優勝する。その結果、ジェニーのバンドは夏の間中、そのバーで演奏することになるのだったが…。ひと夏で終わる恋のアバンチュール感と少女が大人の女へと変わる瞬間が軽快に描かれていて、後味がとてもフレッシュな映画です。
愛があるうちに別れる恋ってロマンがありますから。

ロバーツよりも「ファミリー・タイズ」(82~89年)で人気者になったジェスティン・ベイトマンのための言わばアイドル映画ですのでバンドの華のヴォーカルはベイトマン扮するジェニーで、ロバーツ扮するダリルはベーシストということになるんですね。
ストーンズみたいなロックを女の子が弾いてると青春爆発!って感じですね。


歳上のおじさんに背伸びして恋をする女の子も良いけど、女の子に振り回される歳上のおじさんリーアム・ニーソンもいい味を出しています。最後の夏に彼女たちのバンド、ザ・ミステリーは、海辺の町のライヴハウスに出演するというストーリーなんですが、このライヴハウスを切り盛りするのがスティーヴ・クロッパーで、ミステリーの演奏曲も自然、スタックスの色を帯びるって具合です。まさか「ミスター・ビッグ・スタッフ」(71年)のガールズバンド版がこれで聴けるとは思いませんでしたが、この曲でヴォーカルを務めたのがビリー役のブリッタ・フィリップスです。フィリップスは女優もしますがそもそもミュージシャンでディーン・ウェアハムのバンド、LUNAに在籍して解散後は夫ウェアハムとディーン&ブリッタとして活動していています。映画ファンには、ディーン&ブリッタといえばノア・バームバックの「イカとクジラ」(05年)の音楽を担当したことで記憶している人もいるでしょう。
あるいはフィリップスが出て歌も歌ってることで気になる音楽ファンもいると思いますが、音楽ファンには他にもデボラ・ハリーが出てジェニーの恋路にいじわるするところも見所、と言うには出演時間が少ないですが・・・
そのジェニーの恋の相手はリーアム・ニーソン扮する伝説のミュージシャン、マーティンなんですが、撮影現場で実際に彼と色恋繰り広げていたのはロバーツでした。しかしニーソンの出会いより重要だったのは、製作者アラン・グライスマンとの出会いでした。当時のグライスマンの妻はサリー・フィールドで(93年に離婚)、ロバーツを気に入ったフィールドの強力なプッシュでロバーツは「マグノリアの花たち」(89年)に出演することになります。その映画でロバーツはフィールドの娘を演じました。
キュートな女の子たちが「アイコ・アイコ」(65年)やエルヴィス・コステロの「ミステリー・ダンス」(77年。バンド名に掛けたのか)をバンドでカヴァーして騒いでるってだけで楽しめますが(ひとり男性のキーボーディスト、ニッキー(スコット・コフィ)は、前任者が将来を重んじて逃走、急遽、スカウトされた音大志望のピアニスト。もちろんバンド仲間でドラマーのムーチ(トリニ・アルヴァラード)と恋に落ちます。ちなみにニッキー役のコフィの次の映画はフィービー・ケイツ主演の「シャグ」(89年)でしたがそこでコフィはアナベス・ギッシュと共演しています)、当のロバーツは映画をどう思ったかというと・・・。
今後、「男に目がないクジャク女」的な役しか与えられないのではないか?
「ミスティック・ピザ」のオーディションは、ロバーツがそんな不安に悩んでいた頃に行われたそうです。ロバーツ自身は3人の役ではジョジョが一番自分に似合っていると思っていたそうですが、振り当てられたのはやはり男に目がないデイジーだったんです。ロバーツは、デイジーの役は自分が演じるには美人過ぎると思っていたという。
しかし、だからといって、オーディションを受けないほどロバーツは子供ではありません。なにがキャリアに繋がるかは知れないため、やるからには本気で。全然ヒスパニック系に見えない、と言われてロバーツは靴墨で髪を真っ黒に染めてジミ・ヘンドリックスの「ワイルドシング」をウォークマンで聴きながらオーディション会場に向かったのでした。
監督とプロデューサーの前で颯爽と演技してカッコよかったロバーツだったが、相手役の男性が彼女の髪に手を通してその場は爆笑の渦に包まれるというオチ。それをペトリは気に入ってロバーツは見事、デイジー役を勝ち取ったのだったそう。

「サティスファクション」(1988年)。すでに2年後のヴィヴィアンの表情が現れています。

「プリティ・ウーマン」(1990年)

「サティスファクション」がベイトマンのアイドル映画だったのと同様、「ミスティック・ピザ」はインディーズのそれでアナベス・ギッシュは「デザート・ブルーム」(85年)で父親に虐待される娘を繊細に演じて批評家の絶賛を浴び、実力派として注目されました。キャストにミュージシャンが目立つ「サティスファクション」と比較すると、「ミスティック・ピザ」は前年に「フルメタル・ジャケット」(87年)に出演したヴィンセント・ドノフリオ、ニューヨークでオフブロードウェイ出演中スカウトされたというリリ・テイラーなど本物感が漂います。ただし、監督のペトリは代表作が「デンジャラス・ビューティー」(01年)というだけあって、リラックして楽しめる映画作りが身上のようで、本作もそういう映画に仕上がっています。その成果は興行成績にも反映して350万ドルの製作費に対して1400万ドルの売り上げを記録するヒットになりました。
3人が車の中でアレサ・フランクリンの「リスペクト」(61年)を歌う場面が印象に残りますが、「リスペクト」は元々オーティス・レディングの曲で、レディング版でギターを弾いているのはもちろんスティーヴ・クロッパーです。
ロバーツのキャラクターといい、微妙に共通点を感じさせるこの2作「ミスティック・ピザ」と「サティスファクション」はともに製作年が88年で今から33年前の作品ですが、こんな時代もあったんだなぁと楽しめます。「いやぁ、映画って本当にいいもんですね。」



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