院長の髙木です。どうやら緊急事態宣言の延長は間違いなさそうですね・・・
今回ご紹介する映画は1996年制作のアメリカ合衆国の社会派サスペンス映画「ラストダンス」(原題:Last Dance)。監督は「ドライビングMissデイジー」などの才人ブルース・ベレスフォード。女性死刑囚と彼女を救おうと奔走する弁護士との短くはかない恋を描いたドラマ。主演のシャロン・ストーンは、ほとんどノーメイクで撮影に臨んでいます。
彼女と言えば・・・1992年の
や、1995年の
などを思い浮かべる方が多いと思いますが、大好きなシャロンの映画の中でもかなり好きな作品です(セクシー路線じゃない隠れた名作!)。
弁護士のリチャード(ロブ・モロウ)は州の事務局長を務める兄のジョンから恩赦課の仕事をもらい、シンディ・リゲット(シャロン・ストーン)という女性死刑囚を担当する事になった。19歳のとき、幼なじみとその恋人を殺し、12年の獄中生活の間に3回の死刑執行命令が出されたが、その度に控訴されて執行が停止されてきた。先日4回目の執行命令が出されたが、シンディは今度は何故か控訴しなかったため、1ヵ月後に死刑執行される事になった。
死刑執行まで30日と迫ったシンディ。彼女の恩赦申請のため派遣された若き弁護士リチャードはシンディの事件の再調査を行って彼女の壮絶な過去を知り、何とか死刑執行を停止させようと奔走するが…。
シャロン・ストーンがノーメイクで死刑囚をリアルに演じて従来のイメージを覆し、女優としての意気込みを大いにうかがわせている作品。ノーメイクでも十分美しいですが・・・彼女のフィルモグラフィの中では一見地味に見えますが、実は大きな意味を持つ作品ともいえます。
また死刑囚の事件の真相を追うというドラマツルギーは決して目新しいものではありませんが、本作の場合その根底には死刑制度に対する是非を問うといった作り手の告発的姿勢も感じられてなりません。
ラストのタージ・マハールは最高に美しい・・・死刑制度についてじっくり考えさせられる作品です。是非一度ご覧ください。「いやぁ映画って本当にいいもんですね。」