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2021.06.08 : 私の好きな映画㉘

院長の髙木です。毎日、毎日「オリンピック開催の可否」「ワクチン接種」「時短営業」の話ばかりで外出もできず、ストレスのはけ口もない「コロナ疲れ」されている方も多いのではないでしょうか。「少しでも日常生活に楽しみを!」そんな思いから映画のご紹介を続けています。

今回ご紹介するのは、1995年のアメリカ合衆国の実話に基づいた犯罪映画『カジノ(Casino)』。監督はマーティン・スコセッシ、主演はロバート・デ・ニーロ、共演者にシャロン・ストーン、ジョー・ペジなど。ある天才賭博師を通じて、まだマフィアの支配下にあった1970年代から80年代のラスベガスを描いています。本作と同じくスコセッシ監督、デ・ニーロおよびペシ出演、ピレッジ原作で映画化された1990年作『グッドフェローズ』の成功を受けて製作されたスコセッシの「モブ・マフィアもの」第2弾という位置づけです。
モデルになった人物は、フランク・”レフティ”・ローゼンタール(以下”レフティ”、映画では”エース”)。レフティはベガスに来る以前には故郷のシカゴで有名なブックメーカー(ノミ屋)だったが、シカゴ、マイアミを経て1960年代末にベガスに移り住み、友人の紹介でラスベガス・ストリップを代表するカジノ「スターダスト」での仕事に就く。レフティは、物語同様、実質的なボスの座に就いていたが、犯罪歴のあるレフティにはカジノ経営のライセンス発給を受ける事が困難であった為、雇われ社長としてアレン・グリック(映画ではフィリップ・グリーン)が社長を務める名目となっていた。やがてカジノを任されるようになったレフティは出世し、シカゴ時代からの幼馴染のアンソニー・”トニー”・スピロトロ(劇中のニッキー・サントロ)は、レフティの出世に刺激されてベガスに移り住み、レフティの築いた地上の楽園を崩壊へと導いてしまう。
1970年代。予想屋のサム・ロススティーン(通称エース;ロバート・デ・ニーロ)はその極めて高い的中率によってシカゴマフィアのボス達からも信頼され、ボディガードとして暴力には自信があるニッキー(ジョー・ペシ)を宛てがわれるほどであった。

やがてマフィアのボスらは、影響力を持つ全米トラック運転手組合を迂回することで、ラスベガスの巨大カジノ「タンジール」を所有し、その利益を掠め取ることで多額の利益を得ることを決める。そこで、ギャンブルを知り尽くした男としてエースを、実質的な運営責任者に据えるのであった。エースはカジノ運営に必要な免許を持っていなかったが、法の穴をついて誤魔化した。そして見事に才覚を発揮してカジノで多大な運営益を挙げてボスらを満足させ、またエース自身も地元の名士として知られた存在になっていく。

エースは高級娼婦のジンジャー(シャロン・ストーン)に一目惚れし、プロポーズするが、彼女は昔馴染みのポン引きなどの小悪党であるレスターに惚れていた。

だがエースは、結婚生活を送れば次第に愛が育まれると信じ、またエースの金を狙うレスターも、ジンジャーにエースとの結婚を勧めたことで、二人は結婚し、娘も誕生した。だが、ジンジャーが本当に好きなのはお金であり、レスターへの愛も無くならなかった。

一方、シカゴのボスらは再びニッキーをエースのボディーガード兼集金係としてラスベガスへ派遣する。ニッキーの悪漢ぶりを知るエースは、彼の存在を危惧していたが、その予想通りニッキーは暴走を始め、ベガスのノミ屋でみかじめ料を要求したり、さらにはタンジール内でも仲間らとイカサマを働き横暴に振る舞うようになる。エースはこのままだと警察に目をつけられると警告するが、ニッキーは無視し、結果、警察のブラックリストに載ってカジノへの出入りも一切禁止される。だが、ニッキーは今度は故郷から弟や仲間を呼び寄せると強盗を働くようになり、カジノにいた時に構築した情報網で上手く荒稼ぎすると、その金で表向きはレストランを経営し始める。

ジンジャーはレスターに大金を渡すためにエースに金をせびるが、それによってレスターと関係が切れていなかったことがバレてしまう。

エースは見せしめにレスターを痛めつけるが、逆にジンジャーはショックを受けて酒浸りになってしまう。また、カジノの経営でも徹底的な管理で成功を収める一方で、地元有力者のコネで雇っていた無能な従業員を解雇する。役人は再雇用を要請するが、エースは断り、恨みを買う。また、ニッキー一味の犯罪によってタンジールに対する監視の目もキツくなり、ボス達への上納金も減り始めていた。そこでボスらは、アンダーボスのピスカーノをカジノへ送り込み様子を探らせる。

表向きタンジールの社長であったフィリップ・グリーンが、女性と揉め事を起こして金のことで訴えられ、法廷でカジノの帳簿の提出を迫れる。マフィアへの横流しが発覚してしまうためにニッキーは原告の女性を殺害し、それによってエースまでもFBIの監視対象となってしまう。エースはカジノ運営のための免許を獲得するため奔走し始めるが、一方でニッキーはカジノの運営の邪魔者を次々と殺害しはじめ、よりカジノ運営が厳しくなっていく。さすがのボスたちもニッキーを注意するが、彼は無視する。結局、エースの免許申請は、ニッキーの犯罪と、義弟を解雇された役人の妨害で、不当に拒否される。怒ったエースは、カジノで接待を受けていた政治家たちを罵り、さらに一線を超えて自らテレビ番組を製作して、政治家や役人の不正の糾弾まではじめた。

ついにボスらからエースは譴責を受け、逆にエースはニッキーのせいだと訴える。それを知ったニッキーはエースを罵り、荒れた生活を送り始める。やがてジンジャーがレスターと寄りを戻そうとエースに離婚と多額の慰謝料請求を主張し始め、エースはプライベートでも荒立つ。業を煮やしたジンジャーは金を手に入れるため、ニッキーを誘惑して男女の仲となり、彼が持つ貸し金庫の鍵を手に入れようとする

しかし、ニッキーがエースの妻を寝取ったという噂話はすぐにボス達の耳にも入り、ニッキーは焦る。そうとは知らないジンジャーはついにエースの暗殺をニッキーに行わせようとするが、無碍に断られ、自暴自棄となる。ジンジャーは家の金庫から金や宝石を持ち出して逃げようとするが、FBIに見つかり、捕まる。これを皮切りに、既にマフィア関係者らに盗聴や張り込みをしていたFBIはカジノの帳簿を抑えるなど、一斉検挙作戦に移る。

逮捕を逃れるため、ボスらの命令で関係者らの口封じが実行に移される。ジンジャーは麻薬を過剰に打たれ、事故死に見せかけて殺される。海外へ逃亡していたニッキーも弟と共に暴行の上、生き埋めにして惨殺される。エースもまた自動車爆弾で暗殺されかけるが、爆弾の仕掛けが甘く、かろうじて生き延びる。

エースはサンディエゴにて再び予想屋をしながら静かに暮らしていた。もはや大手資本が入ったラスベガスは様変わりし、巨大なレジャー・ランドのようになっていた。
スコセッシ名作中の名作。3時間というボリュームながら全く飽きずに観ることができ、1996年のアカデミー賞とゴールデングローブ賞にも輝いています。主役のエース(ロバート・デ・ニーロ)もジンジャー(シャロン・ストーン)もニッキー(ジョー・ペシ)も実在の人物です。
カジノ内のシーンを撮影する際に使われたのは、組まれたセットではなく、70年代当時の姿をそのまま保持していた「リビエラ」というホテルです。

エースとジンジャーの結婚式のシーンも、このリビエラのチャペルを使っています。
現在は残念ながら取り壊されていますが、「タンジール」のモデルとなったカジノ「スターダスト」の向かい側に建っていました。
デニーロとジョー・ペシの最強のコンビは見ているだけで鳥肌ものの掛け合い。またシャロン・ストーンの悪母ぶりが凄まじく、ある意味でデニーロをも凌駕するはみ出しっぷりです。名優達のプロの業が、スコセッシの指揮のもと奏でられています。「いやぁ、映画って本当にいいもんですね。」


2021.05.31 : 私の好きな映画㉗

院長の髙木です。新型コロナウイルス対策として東京や大阪など9都道府県に出されている緊急事態宣言が6月20日まで期限が延長されることになりましたね。都内では映画館も営業時間の短縮が要請されていますから、レイトショーに行くのもまだまだ無理そうですね。

そんなことで今回ご紹介する自宅で楽しめる映画は前回に引き続きシャロン・ストーン主演の1999年の「グロリア(Gloria)」。1980年のジョン・カサベテス監督、ジーナ・ローランズ主演の同名作品をリメイクしたもの。
フロリダで3年の刑期を終えて出所したマフィア組織の女グロリア(シャロン・ストーン)はニューヨークへ帰ってくる。彼女は恋人ケビンの罪をかぶり服役していた。

ニューヨークでマフィアの会計士をしているジャック(ボビー・カナヴェイル)は組織の情報を盗み、密かにフロッピーディスクに保存していたが、それを知った組織のボス、ルビー(ジョージ・C・スコット)の片腕、ケビン(ジェレミー・ノーサム)は、その情報を取り戻すためジャックのアパートを襲撃。家族とともに殺されてしまう。間一髪、7歳の息子ニッキー(ジーン・ルーク・フィゲロア)がジャックから渡されたフロッピーを手に外へ逃げ出すも、ケビンの部下に捕まってしまう。

ケビンと再会したグロリアは見返りの現金を要求しますが、ケビンはそれを断ったため、裏切られたグロリアはケビンに銃を向けると、監禁されていたニッキーを連れて逃走しました。標的となったグロリアとニッキーに迫る追っ手。やがてニッキーは彼らの手に落ちてしまうが……。

ケビンはマフィアのボスであるルビー(ジョージ・C・スコット)に呼び出され、ニッキーの持つフロッピーを取り戻すよう命じられます。一方、グロリアはニッキーを叔父の元に預けようとしましたが既に叔父もまた殺害されており、グロリアは仕方なく長年絶縁状態にあった姉ブレンダ(ボニー・ベデリア)の元へ向かいますが、あえなく追い払われてしまいます。


グロリアはニッキーと共にホテルに潜伏しますが、テレビで家族が殺されたことを知ってしまったニッキーは部屋を飛び出してしまいます。跡を追ったグロリアは地下鉄でニッキーを見つけ、衝撃を受けた彼を慰めました。翌日、グロリアはケビンからくすねた宝石を業者に売って換金しましたが、業者はケビンとつながっており、居場所が知られてしまいます。グロリアは殺し屋ショーンから追われ、車を奪って何とか追っ手を振り切ります。グロリアはニッキーを教会の神父に預け、学校を紹介してもらおうとしましたが、ケビンの部下にニッキーを連れ去られてしまいました。
グロリアは友人のダイアン(キャシー・モリアーティ)を頼り、彼女を通じてルビーと面会する機会を得ます。取引場所のタイムズスクエアに向かったグロリアはルビーと交渉し、フロッピーと引き換えにニッキーを解放するよう粘り強く交渉します。ルビーもグロリアの熱意に折れて交渉は成立、フロッピーを渡してニッキーを引き取ったグロリアは彼を教会の紹介した寄宿学校に預けることにしました。グロリアは保護観察中のためマイアミに行かねばならず、ニッキーに別れを告げて一人マイアミに向かおうとしましたが、やはりニッキーが恋しくなったグロリアは学校からニッキーを引き取り、飛行機に乗ってマイアミへと飛び立っていきました。


美しいシャロンを観るだけでも価値のある作品だと思います。「いやぁ、映画って本当にいいもんですね。」


2021.05.25 : 私の好きな映画㉖

院長の髙木です。どうやら緊急事態宣言の延長は間違いなさそうですね・・・

今回ご紹介する映画は1996年制作のアメリカ合衆国の社会派サスペンス映画「ラストダンス」(原題:Last Dance)。監督は「ドライビングMissデイジー」などの才人ブルース・ベレスフォード。女性死刑囚と彼女を救おうと奔走する弁護士との短くはかない恋を描いたドラマ。主演のシャロン・ストーンは、ほとんどノーメイクで撮影に臨んでいます。
彼女と言えば・・・1992年の

や、1995年の

などを思い浮かべる方が多いと思いますが、大好きなシャロンの映画の中でもかなり好きな作品です(セクシー路線じゃない隠れた名作!)。
弁護士のリチャード(ロブ・モロウ)は州の事務局長を務める兄のジョンから恩赦課の仕事をもらい、シンディ・リゲット(シャロン・ストーン)という女性死刑囚を担当する事になった。19歳のとき、幼なじみとその恋人を殺し、12年の獄中生活の間に3回の死刑執行命令が出されたが、その度に控訴されて執行が停止されてきた。先日4回目の執行命令が出されたが、シンディは今度は何故か控訴しなかったため、1ヵ月後に死刑執行される事になった。
死刑執行まで30日と迫ったシンディ。彼女の恩赦申請のため派遣された若き弁護士リチャードはシンディの事件の再調査を行って彼女の壮絶な過去を知り、何とか死刑執行を停止させようと奔走するが…。

シャロン・ストーンがノーメイクで死刑囚をリアルに演じて従来のイメージを覆し、女優としての意気込みを大いにうかがわせている作品。ノーメイクでも十分美しいですが・・・彼女のフィルモグラフィの中では一見地味に見えますが、実は大きな意味を持つ作品ともいえます。

また死刑囚の事件の真相を追うというドラマツルギーは決して目新しいものではありませんが、本作の場合その根底には死刑制度に対する是非を問うといった作り手の告発的姿勢も感じられてなりません。


ラストのタージ・マハールは最高に美しい・・・死刑制度についてじっくり考えさせられる作品です。是非一度ご覧ください。「いやぁ映画って本当にいいもんですね。」


2021.05.06 : 私の好きな映画㉕

院長の髙木です。緊急事態宣言が出される中での大型連休もあっという間に終わってしまいましたね。政府は、11日までの期限を延長する方向で、延長幅は2週間から1か月とする案が浮上しているようですが・・・人流抑制なのか、感染リスクを抑えたいのか、何だかハッキリしていないと思っています。人流抑制なら通勤なども全て止めないといけないと思いますが。外出自粛は当分続きますので、しばらくは映画のご紹介をしてまいります。

今回ご紹介する映画は「トスカーナの休日(Under the Tuscan Sun)」。
2003年に製作されたアメリカ・イタリア合作映画。オードリー・ウェルズ監督・脚本。原作はフランシス・メイズ(英語版)の小説『イタリア・トスカーナの休日(英語版)』。サンフランシスコに住むフランシス(ダイアン・レイン)は作家。他の作家の著作の批評も書いている。順調なキャリアを築いているように思えたが、ある日のパーティーで、フランシスに著作を酷評された男が残した「ダンナに聞いてみろ」という言葉をきっかけに、夫の裏切りを知る羽目になる。
一年かかった離婚騒動。収入があるばかりに慰謝料を払う側になった上に、「家を元夫に渡す」という条件が付いていた。 大金を支払ってまで彼が家を欲しがった理由は、浮気相手が子どものために名門校に近い家に住みたがったから、というもの。傷ついたフランシスは、ほとんどの家具を家に残したまま、短期滞在者用アパートに引っ越してゆく。
打ちひしがれるフランシスを見かねた親友のパティ(サンドラ・オー)は、自分の妊娠でふいになった10日間のトスカーナ旅行をフランシスにプレゼント、新しい人生に踏み出すよう強く勧める。気乗りしないままトスカーナにやってきたフランシスは、ツアーの途中コルトーナという町で『ブラマソーレ(太陽に焦がれる者)』と名付けられた売り家の広告に目をとめる。華やかな謎の美女キャサリン(リンゼイ・ダンカン)に、「家に興味があるの?」と話しかけられた時は現実的な話とは思えなかったが、ツアーバスが『ブラマソーレ』の前を通りがかったことに気付き、衝動的に降りてしまう。

代々伯爵家が所有していたという『ブラマソーレ』に強く心ひかれたフランシスは、家をよく見ないまま交渉に入り、ついに全財産をはたいて購入してしまう。築300年の荒れ果てた家を衝動買いしてしまった彼女は、いつ終わるとも知れない家屋の修復にのめり込む内に、トスカーナの住人としてこの地に溶け込んでいく。ユニークで愛すべき隣人たち、明るい光に包まれた絵のような風景、心まで満腹にするスロー・フード。人生をキラキラと輝かせるイタリア的ライフ・スタイルは、魔法のように少しずつフランシスの心を癒してゆき……。

親切な不動産業者マルティニ(ヴィンセント・リオッタ)の助けを借りながら、家の修復に取り組むうち、少しずつ町の人々とも打ち解けてゆくフランシス。花を捧げるため毎日家の前の道を通う老人(マリオ・モニチェリ)の姿に、自身を振り返りながらも、フランシスの孤独は、まだ完全に癒されたわけではなかった。キャサリンにも時に明るく、時に厳しく励まされたフランシスは、アンティークのシャンデリアの部品を捜しにローマに出かけ、ハンサムなマルチェロ(ラウル・ボヴァ)に出会う。

情熱的な一夜を過ごした彼女は、女ざかりの自分を自覚、女性としての自信も取り戻し、美しく装ってデートに出かけようとする。ところがその時、妊娠8カ月で同性の恋人に捨てられたパティが、アメリカから突然『ブラマソーレ』に転がり込んで来る。

家の修復工事が終わり、家族同然に過ごして来たポーランド人職人たちが去る。寂しさを感じたフランシスは、無事に女の子を出産したパティが赤ん坊をあやす姿を見ると、すれ違いばかりだったマルチェロに意を決して会いに行く。

ところが、既に彼には別の恋人がいた。打ちひしがれるフランシスだったが、ポーランド人職人の1人で最も若いパヴェルと近所の娘キアラの愛し合う姿を見て、2人の結婚をキアラの両親に認めさせるために「パヴェルは私の家族」だと宣言する。これによりパヴェルとキアラの結婚が認められ、パーティがフランシスの家で賑やかに催される。パティ母子をはじめ、パヴェルやキアラなど、フランシスにとっての「新しい家族」に囲まれ、フランシスは幸せを感じる。そんな彼女の前にハンサムな作家の青年エドが現れる。かつて自分の作品をフランシスに酷評されたが、そのおかげで成長できたことを感謝するエドとフランシスは惹かれ合う。こうして、フランシスは「家族」やエドと充実した幸せな生活を送ることになる。

ひとりの米国女性が人生の再出発に選んだ地、トスカーナで、習慣の違い、国民性の違いにとまどい、恋に傷つきながらも、トスカーナのゆったりと流れる時間と人々の温かな眼差しの中で、新たな第一歩を踏み出すまでの物語。美しい大自然と陽気でのんびりしたイタリア人気質を前面に押し出し、その地と人々が、とまどいを隠せなかったヒロインの心を少しずつ解きほぐし、ふんわりと包んでいく、やさしさに満ちあふれた作品です。ダイアン・レインは、人生に疲れた都会の女性が、柔らかな笑顔を見せる女性になっていくプロセスを情感豊かに演じています。個人的にダイアン・レインは年を重ねてもなお美しい女優さんの代表格だと思います。旅行に行きたくても行けない今、見ているだけで旅した気分になれる作品です。「いやぁ、映画って本当にいいもんですね。」


2021.04.25 : 私の好きな映画㉔

院長の髙木です。東京、大阪、兵庫、京都の4都道府県を対象にした3回目の緊急事態宣言が本日から来月11日まで出されました。今月24日の新規感染者数は、東京で2回目の宣言解除以降、最多となったほか、大阪では5日連続の1000人超え、兵庫と京都では過去最多となったそうですね。不要不急の外出や感染拡大地域との往来をできるだけ控えるとともに、在宅勤務の活用や大型連休中の休暇取得を促し、出勤者の7割削減を目指すそうですが・・・個人的には2週間余りという期間は効果を評価するにはあまりにも短いと思っています。まだまだステイホームは続きますので、引き続き、自宅で楽しめる娯楽の一つである映画のご紹介をしていきたいと思います。

今回ご紹介する作品は2010年に公開された文通を交わす若い兵士と大学生を描いたアメリカ合衆国の恋愛映画「親愛なるきみへ」(原題: Dear John)。「きみに読む物語」で知られるニコラス・スパークス原作のベストセラー(邦題「きみを想う夜空に」)を、名匠ラッセ・ハルストレムが映画化したラブストーリー。主演はチャニング・テイタムとアマンダ・サイフリッド。
銃撃された時に思い出したのは8歳の時に造幣局でコインが造られる場面だったという。
休暇でドイツからサウスカロライナに帰省中の米特殊部隊のジョン(チャニング・テイタム)は帰省中の南部の裕福な家庭に育った女子大生のサヴァナ(アマンダ・サイフリッド)と海辺で出会い、恋に落ちた。

ジョンは「月の大きさは片目をつぶればどこにいても親指の大きさで同じだ」という。サヴァナを傷つけたら許さないというティムの息子は自閉症で、ジョンの父も自閉症だが、男手一つで育ててきた。1年で帰国したら除隊すると約束する。ジョンは対人関係が苦手だが、南部の裕福な家庭で愛情たっぷりに育った陽気なサヴァナは自閉症の子供たちの施設を作るという。ジョンの父を見たからというので喧嘩して他人を殴ってしまう。

めくるめく2週間を過ごし、深い愛情の芽生えを感じ始めた頃、無情にも休暇は終わり、ジョンは戦地へ、サヴァナは大学へと戻らなければならなかった。
2人は手紙を交換し始めるが、ジョンは軍の機密で任地や任務を告げることもネットもできない。ジョンの父が大切にしている混刻のエラーコイン(Mint-made errors)は4000ドルもするが、手放すなとコイン商にいわれてコレクションを始めたものでそのおかげで貧しくなった逸話のあるものだった。

9・11同時多発テロ事件が起き、 チャールストンに18時間だけ会いにいき、両親と会わせる予定が父のせいでキャンセルになる。ジョンは任務を延長せざるを得なくなる。サヴァナから別れの手紙が届き、手紙を全部燃やす。被弾するが、ショックから激戦地を希望。父の脳卒中で帰されたジョンは貧窮にあるサヴァナと再会。「私だって戦地のあなたと同じ苦しい思いをした」といわれ、別れる。
5年後、戦場のジョンにサヴァナから手紙が届く。ティムのガン治療のために匿名の寄付があり、最後の2カ月を過ごせたといい、「どんなに時が過ぎても変わらない真実が1つある、すぐに会おうね」。

手紙を送り合うのが素敵で、雰囲気が良いので、恋愛映画が好きな方にはオススメです。「いやぁ、映画って本当にいいもんですね。」


2021.04.12 : 私の好きな映画㉓

院長の髙木です。

今回ご紹介する映画はちょっと「怖っ!!」な1991年公開のジュリア・ロバーツ主演の「愛がこわれるとき」。「プリティ・ウーマン」の1年後ですが、それとは違い暴力的な夫から逃れ、名前さえ変えて、隠れ棲む女性の直面する恐怖を描いたナンシー・プライスの小説「逃げる女」を原作としたサスペンス・スリラーです。
監督は「W」のジョセフ・ルーベン、脚本は「レインマン」のロナルド・バス。出演はジュリア・ロバーツ、パトリック・バーギンほか。
海岸を見下ろす瀟洒な別荘。そこで休暇を過ごすボストンで投資顧問を営むマーティン(パトリック・バーギン)とローラ(ジュリア・ロバーツ)は、見かけは申し分ない若い夫婦だった。

しかし、異常に神経質で猜疑心の強いマーティンは、ひとたび激情に駆られるとローラに暴力を振るうこともしばしばで、表向き落ち着きのある優しい声と紳士的な態度で人と接しているが、実際はローラを暴力で支配している。極度の潔癖症で服や部屋が汚れるのはもちろん、洗面所のタオルやキッチンの調味料の位置が少しズレるだけでも嫌がる。そんな生活に3年以上も耐えてきたローラは、たまたま海岸に来ていた神経科医に誘われ、夫と一緒にクルージングに出て暴風雨に遇った夜、海に飛び込んで姿を消す。

妻が水を恐れ、泳げないことを知っていたマーティンは彼女が溺死したと思って、さすがに茫然自失となるが、実はローラは生きていた。密かにYWCAに通って水泳を習っていた彼女は浜辺に辿り着くと、あらかじめ用意していた荷物を手に夜陰に乗じて夫のもとから脱出を果たしたのである。そしてバスで母のいる老人ホームの近くのアイオワの小さな町に向かうと、1軒家を借り、名前をサラ・ウォーターズと変え、過去を隠して第2の人生を送り始めた。そんな彼女にも隣家に住む大学の演劇教授のベン(ケヴィン・アンダーソン)との間に淡い交際が生まれるが、いつも肝心な時には心を見せないサラに、ベンは何か癒し切れない深い心の傷を感じ取っていた。

一方、ローラを失った悲しみに暮れるマーティンはある日、ふとしたきっかけから彼女が実は水泳を習っていたことを知って疑惑を持ち、ローラから死んだと聞かされていた彼女の母がミネアポリスの老人ホームに移されて生きていることを突き止め、自分を偽って行方をくらましたローラの居所を執拗に追い始める。マーティンに見つかることを恐れるサラ(ローラ)は変装して母親に会いに行くが、マーティンもまた警察と偽って母親に接近してついにローラの居場所を知る。遊園地で、追いかけてきた夫が入場券を買うときに、妻が捨てていった指輪を小指に嵌めている場面はゾッとします(^_^;)

そうとは知らぬローラを今や復讐鬼に変じたマーティンの手が襲い、そこへ駆けつけたベンとの間で猛烈な格闘になるが、追い詰められたローラはマーティンの手から必死で銃を奪うと、もはや愛していないかつての夫に向けて引き金を引くのだった。
とにかく始終ハラハラ冷や冷やする映画です。劇中の音楽も良く、ローラの悲しみや恐怖の場面を効果的に盛り上げており、1992年のBMI賞の音楽部門を受賞しています。ジュリアの恐怖におびえる表情、怖いけどDVを受けないために笑う表情・・・迫真の演技が素晴らしい作品です。「いやぁ、映画って本当にいいもんですね。」


2021.04.06 : 私の好きな映画㉒

院長の髙木です。

今回ご紹介する映画は前回の「ミスティック・ピザ」と同じ1988年公開で、ジュリア・ロバーツの初主演作「サティスファクション」。当初は「スウィート・リトル・ロックンローラーズ」のタイトルだった作品。

夏のリゾート・クラブでバンド活動に明け暮れる10代の少年少女の恋と友情を描いた音楽青春ドラマ。主演はTVシリーズ「ファミリー・タイズ」のジャスティン・ベイトマン。ブレイク直前のジュリア・ロバーツやリーアム・ニーソンら意外なキャストにも注目。ジェニーをリード・ヴォーカルとした女の子4人と男の子1人からなるティーンエイジ・ロックバンド。明日のスターを夢見る彼らはリゾート・ビーチで営業するバー主催の新人バンド・コンテストに出場し、みごと優勝する。その結果、ジェニーのバンドは夏の間中、そのバーで演奏することになるのだったが…。ひと夏で終わる恋のアバンチュール感と少女が大人の女へと変わる瞬間が軽快に描かれていて、後味がとてもフレッシュな映画です。
愛があるうちに別れる恋ってロマンがありますから。

ロバーツよりも「ファミリー・タイズ」(82~89年)で人気者になったジェスティン・ベイトマンのための言わばアイドル映画ですのでバンドの華のヴォーカルはベイトマン扮するジェニーで、ロバーツ扮するダリルはベーシストということになるんですね。
ストーンズみたいなロックを女の子が弾いてると青春爆発!って感じですね。


歳上のおじさんに背伸びして恋をする女の子も良いけど、女の子に振り回される歳上のおじさんリーアム・ニーソンもいい味を出しています。最後の夏に彼女たちのバンド、ザ・ミステリーは、海辺の町のライヴハウスに出演するというストーリーなんですが、このライヴハウスを切り盛りするのがスティーヴ・クロッパーで、ミステリーの演奏曲も自然、スタックスの色を帯びるって具合です。まさか「ミスター・ビッグ・スタッフ」(71年)のガールズバンド版がこれで聴けるとは思いませんでしたが、この曲でヴォーカルを務めたのがビリー役のブリッタ・フィリップスです。フィリップスは女優もしますがそもそもミュージシャンでディーン・ウェアハムのバンド、LUNAに在籍して解散後は夫ウェアハムとディーン&ブリッタとして活動していています。映画ファンには、ディーン&ブリッタといえばノア・バームバックの「イカとクジラ」(05年)の音楽を担当したことで記憶している人もいるでしょう。
あるいはフィリップスが出て歌も歌ってることで気になる音楽ファンもいると思いますが、音楽ファンには他にもデボラ・ハリーが出てジェニーの恋路にいじわるするところも見所、と言うには出演時間が少ないですが・・・
そのジェニーの恋の相手はリーアム・ニーソン扮する伝説のミュージシャン、マーティンなんですが、撮影現場で実際に彼と色恋繰り広げていたのはロバーツでした。しかしニーソンの出会いより重要だったのは、製作者アラン・グライスマンとの出会いでした。当時のグライスマンの妻はサリー・フィールドで(93年に離婚)、ロバーツを気に入ったフィールドの強力なプッシュでロバーツは「マグノリアの花たち」(89年)に出演することになります。その映画でロバーツはフィールドの娘を演じました。
キュートな女の子たちが「アイコ・アイコ」(65年)やエルヴィス・コステロの「ミステリー・ダンス」(77年。バンド名に掛けたのか)をバンドでカヴァーして騒いでるってだけで楽しめますが(ひとり男性のキーボーディスト、ニッキー(スコット・コフィ)は、前任者が将来を重んじて逃走、急遽、スカウトされた音大志望のピアニスト。もちろんバンド仲間でドラマーのムーチ(トリニ・アルヴァラード)と恋に落ちます。ちなみにニッキー役のコフィの次の映画はフィービー・ケイツ主演の「シャグ」(89年)でしたがそこでコフィはアナベス・ギッシュと共演しています)、当のロバーツは映画をどう思ったかというと・・・。
今後、「男に目がないクジャク女」的な役しか与えられないのではないか?
「ミスティック・ピザ」のオーディションは、ロバーツがそんな不安に悩んでいた頃に行われたそうです。ロバーツ自身は3人の役ではジョジョが一番自分に似合っていると思っていたそうですが、振り当てられたのはやはり男に目がないデイジーだったんです。ロバーツは、デイジーの役は自分が演じるには美人過ぎると思っていたという。
しかし、だからといって、オーディションを受けないほどロバーツは子供ではありません。なにがキャリアに繋がるかは知れないため、やるからには本気で。全然ヒスパニック系に見えない、と言われてロバーツは靴墨で髪を真っ黒に染めてジミ・ヘンドリックスの「ワイルドシング」をウォークマンで聴きながらオーディション会場に向かったのでした。
監督とプロデューサーの前で颯爽と演技してカッコよかったロバーツだったが、相手役の男性が彼女の髪に手を通してその場は爆笑の渦に包まれるというオチ。それをペトリは気に入ってロバーツは見事、デイジー役を勝ち取ったのだったそう。

「サティスファクション」(1988年)。すでに2年後のヴィヴィアンの表情が現れています。

「プリティ・ウーマン」(1990年)

「サティスファクション」がベイトマンのアイドル映画だったのと同様、「ミスティック・ピザ」はインディーズのそれでアナベス・ギッシュは「デザート・ブルーム」(85年)で父親に虐待される娘を繊細に演じて批評家の絶賛を浴び、実力派として注目されました。キャストにミュージシャンが目立つ「サティスファクション」と比較すると、「ミスティック・ピザ」は前年に「フルメタル・ジャケット」(87年)に出演したヴィンセント・ドノフリオ、ニューヨークでオフブロードウェイ出演中スカウトされたというリリ・テイラーなど本物感が漂います。ただし、監督のペトリは代表作が「デンジャラス・ビューティー」(01年)というだけあって、リラックして楽しめる映画作りが身上のようで、本作もそういう映画に仕上がっています。その成果は興行成績にも反映して350万ドルの製作費に対して1400万ドルの売り上げを記録するヒットになりました。
3人が車の中でアレサ・フランクリンの「リスペクト」(61年)を歌う場面が印象に残りますが、「リスペクト」は元々オーティス・レディングの曲で、レディング版でギターを弾いているのはもちろんスティーヴ・クロッパーです。
ロバーツのキャラクターといい、微妙に共通点を感じさせるこの2作「ミスティック・ピザ」と「サティスファクション」はともに製作年が88年で今から33年前の作品ですが、こんな時代もあったんだなぁと楽しめます。「いやぁ、映画って本当にいいもんですね。」


2021.04.02 : 私の好きな映画㉑

院長の髙木です。東京都内では1日、緊急事態宣言が解除された以降では最も多い475人が新たに新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。繁華街や主要な駅で人出がかなり増えていることがこうした状況につながっているとのことですので、皆様できるだけ外出を控え3密を避けるなどの対策を徹底しましょう。

それでは今回ご紹介する映画は孤独な男女が、純粋な恋を育む姿を描いた1993年の恋愛映画「忘れられない人」。原題は「Untamed Heart」。監督・製作は「タクシー・ドライバー」の製作者トニー・ビル、製作はヘレン・バートレット。主演は「カフス!」のクリスチャン・スレイターと「いとこのビニー」のマリサ・トメイ。「ハードプレイ」のロージー・ペレズらが共演していています。

レストランで働くウエイトレスのキャロライン(マリサ・トメイ)は、明朗活発な女の子だが恋愛には恵まれず、いつも中途半端な恋に終わってしまう。今日も楽しいデートのはずが、彼から突然別れを告げられてしまいます。親友のシンディ(ロージー・ペレズ)が励ましてくれたが、その夜キャロラインの涙は止まらなかった。同僚に愚痴をこぼす。その様子を黙ってみつめているのはレストランの雑用係、アダム(クリスチャン・スレーター)。アダムはいかにもネクラっぽい男性。
さらに追い打ちをかけるような事件が彼女を襲う。勤務中、客の男二人組に声をかけられるキャロライン。以前に、あるパーティで同席したことがある。「ああ、あの時の。」と思い出すキャロライン。適当にあしらう。
 深夜、歩いて帰宅中のキャロラインの横に、車が止まる。「遊びにいこう」と声をかえてきたのは店で会った二人組。キャロラインは「もう帰るから」と断ったが、男たちはキャロラインの前に立ちはだかり、しつこく誘って来る。公園の中で帽子をとられたキャロラインは、危険な空気を感じて走って逃げる。しかし、追いかけてきた男たちに取り押さえられ押し倒され、抵抗すると殴られ、意識を失くした。そのピンチを救ったのはアダムだった。男たちを蹴り倒し、キャロラインを抱えて安全な場所まで逃げるのだった。アダムはそこでキャロラインを寝かし、目が覚めるのを待った。朝、目を覚ましたキャロラインは状況を読み取れず、アダムの前から逃げていく。後日、街でエスカレーターに乗っていると、反対側から、手を触ってくる男がいた。アダムだった。見ると、やや気持ち悪い顔でこっちを見ている。
キャロラインは、自分を助けてくれたのがアダムだと知る。実はアダムは、毎晩、キャロラインの後を尾行していた。「心配だったから」というアダムに、どういうわけか、キャロラインは感動する。
現代なら完全にストーカー認定されるアダムの行為も、この時代では立派な求愛行動だった。二人の心は接近していく…。

孤児院で育ち、心臓を患っていたアダムはほとんど周囲の人と会話を交わすことがなかった。彼はキャロラインに恋心を抱き、毎晩彼女が無事に帰宅するのを密かに見届けていたのだ。そんな彼の気持ちを知り、手を差し延べるキャロラインに、アダムは次第に心を開いて言葉を交わし始める。クリスマスイブの夜、キャロラインはアダムの家にいく。そこには、レストランの壁に貼ってあったはずの大みそかの集合写真(店員が数人で写っている)が、折り曲げて、キャロラインだけが見える状態で飾ってあった。さすがに気持ち悪いと思ったのか、緊張した顔つきになり、「じゃ帰る。明日はクリスマスね、メリークリスマス」と、足早に帰宅した。
翌朝、キャロラインが目を覚ますと、部屋に大きいクリスマスツリーが置いてある。感動するキャロライン。(※おそらく、昨夜、アダムが忍び込んで置いていった)。

お手製のクッキーを持ってアダムの家へ行く。ツリーのお礼だった。部屋でお気に入りの暗いレコードをかけるアダム。どこまでも暗い。しかし、二人はつきあいだす。

彼女は、純粋で優しい心の持ち主であるアダムが以前から自分を真剣に愛してくれていたことを知り、彼に心ひかれていく。だがアダムの心臓はすぐにでも移植が必要なほど危険な状態だった。キャロラインはアダムに手術を勧めるが、彼は昔孤児院でシスターから聞かされた物語を信じ、自分の心臓が特別なものと思い込んでいた。そして、もし心臓が奪われたら、もう君を愛せなくなるとも言った。互いの存在なしに生きていけないと思うほど深い愛を知った2人。キャロラインを暴行しようとした男たちの復讐で、アダムはナイフで刺される。病院に運ばれるが、医者いわく「傷はたいしたことない。それより大問題がある。すぐに心臓移植が必要だ。」
どうやらアダムは、小さい頃から心臓が弱く、移植を薦められていたが、幼い頃に「君の心臓は特別な力を持つ。手放しちゃいけない」と神父に(?)言われた言葉を信じており、頑なに手術を拒否していた。
キャロラインが「死にたいの?」と説得しても、聞く耳を持ちません。しかし、アダムの意思を尊重し、それも受け入れてつきあいを続ける。
二人の気持ちはどんどん高まっていく。楽しい日々。
 アダムの27歳の誕生日に、キャロラインはアイスホッケーの試合に連れて行く。喜ぶアダムの姿を見ながら幸せをみしめるキャロラインだったが、帰りの車中でアダムは息を引き取る。キャロラインは、アダムが「後で開けて」と言っていたプレゼントを開封し「一緒に生きて良かった」と、満足気な笑顔を浮かべる。

キャロラインはアダムに贈られたレコードを聞きながら涙にくれるのだった。現代の感覚でみると完全なるストーキング行為が「純愛」とされた時代があったんです。「毎晩、君を尾行していた。心配だから。」なんてセリフに、あろうことかマリサは感動するわけです。時代の感覚って変わるものですね。「当時は、そんなことが純愛とされたのかー。」などと、感覚のギャップを楽しむのも、この映画の鑑賞法です。マリサ・トメイ、クリスチャン・スレーター、二人とも若い!
 この映画、1993年製作にしては、ちょっと感覚が古いんです。おそらく、純愛っぽさを前面に出すために、あえて1970年代チックな古臭い演出にしたのかも知れないですね。

 「ハート(心臓)」が原題にも入っている通り、脚本のポイントになっています。幼い頃に「君のハートは特別な力がある」と言われたことを信じて心臓移植を拒否し続けたアダム。中盤でマリサ・トメイが「他の人に理解されにくい二人だから、通じ合った」というセリフがあることからも、読み解くとすれば「たとえ理解されなくても、自分が信じた道を進むべき」というテーマ。「いやぁ、映画って本当にいいもんですね。」


2021.03.28 : 私の好きな映画⑳

院長の髙木です。東京都内で再拡大している新型コロナウイルス感染の波が、昨夏に起きた「第2波」を超えたそうです。本日時点の週平均の新規感染者数は351・0人にのぼり、第2波でピークだった346・1人(8月5日)を上回っています。昨日も今日も花見で人がいっぱいで不安になりました。皆さんお気持ちはわかりますが、都内の人出は高止まりし、さらなる感染拡大のリスクをはらんでいますので、緊急事態宣言は解除されたものの、まだまだ気を緩めず不要不急の外出は極力控えましょう。ステイホームを機に多くの名作映画を鑑賞してみてはいかがですか?

今回ご紹介する映画は1977年公開のニューヨークを舞台にしたサックス奏者と歌手のラブ・ストーリーを描いた「ニューヨーク・ニューヨーク」。監督はマーティン・スコセッシ、主演はライザ・ミネリとロバート・デ・ニーロ。
1945年、太平洋戦争終結の日。タイムズ広場のパーティーに参加していたジミー(ロバート・デ・ニーロ)は偶然出会ったフランシーヌ(ライザ・ミネリ)を熱心に口説きますが、相手にされません。ビーバップジャズのサックス奏者であるジミーは半ば強引にフランシーンをバンドのオーディションに連れていきます。短気なジミーは自分の演奏にケチをつけられて癇癪を起しそうになりますが、フランシーヌがジミーの演奏に合わせて素晴らしい歌を披露したことからバンドに採用されます。ジミーとフランシーヌは恋に落ちますが、楽団の歌手であるフランシーヌは仕事のためジミーの元を去るのでした。
フランシーヌへの思いを諦めきれないジミーは彼女を追って旅に出ます。フランシーヌを見つけ出したジミーは、彼女の楽団のオーディションを受けて採用されます。晴れて恋人となった二人は同じ楽団で各地を巡業する生活を始めるのでした。フランシーヌは無鉄砲なジミーの性格に戸惑いながらも、次第に彼の深い愛を受け入れていきます。やがて巡業先で二人は結婚をするのでした。ジミーは楽団の仕事を受け継ぎますが、独創的なジミーの演奏は受け入れられず、フランシーヌの歌唱ばかりが脚光を浴びるようになります。さらに楽団を取り仕切るジミーの高圧的な態度は楽団員からも非難されるようになり、フランシーンヌとの関係もギクシャクしはじめます。

妊娠したフランシーヌはジミーの反対を押し切り、楽団を離れてニューヨークで静養することになりました。活躍の場をラジオやレコードに移したフランシーヌは人気歌手として地位を確立していきます。一方ジミーも楽団の仕事を手放して、ニューヨークでフランシーヌと一緒に暮らし始めます。しかしフランシーヌの仕事を才能の浪費だと非難するジミーと、生まれてくる子供のために地道な生活を築きたいフランシーヌの間には溝が広がり、喧嘩が絶えなくなります。フランシーヌは無事に男の子を出産しますが、考え方の違いから二人は別れを決意するのでした。

数年後一人で子供を育てるフランシーヌは歌手として大成功し、ハリウッド映画にも進出を果たしていました。ジミーも自分の楽団を持ち、安定した生活を送っています。ジミーはフランシーヌが書いた歌詞「ニューヨーク・ニューヨーク」にメロディーをつけて、今も大切に演奏しています。ある日ジミーはフランシーヌのステージを見に行きます。そしてフランシーヌはジミーが見守る中で、二人の共作である「ニューヨーク・ニューヨーク」を堂々と歌い上げるのでした。このシーン震えが来ますね。ステージの終了後フランシーヌと久しぶりに再会したジミーは、彼女の成功を心から称えます。ジミーはフランシーヌを食事に誘いますが、フランシーヌは約束の場所に現れません。フランシーヌの気持ちを察したジミーは、一人夜の街へと消えていくのでした。お互いの才能や夢に惚れて、やりたいことをやるために離れるっていう・・切ない!近年ヒットした「ラ・ラ・ランド」の元ネタというのにも頷けます。

ライザ・ミネリが歌うスタンダードナンバーの数々もいいですが、やはりこの映画のために書き下ろされた「Theme from NewYork,NewYork」こそがハイライトでしょう。大名曲にも関わらず当時はほとんど注目されなかったそう。この曲は2年後にフランク・シナトラが歌って有名に。次第にニューヨーク市のテーマ曲になるほど愛されるようになります。ところで、「デ・ニーロ・アプローチ」という言葉をご存じでしょうか?名優ロバート・デニーロが、あまりにも壮絶な役作りをしていたことから、いつしか彼の役作りに関して「デ・ニーロ・アプローチ」という代名詞が付けられるようになりました。「レイジング・ブル」でプロボクサー役を演じるために、肉体改造によりプロボクサー体型を造り上げたり、「ゴット・ファーザーPARTⅡ」では、まずイタリア語をマスターした上で、シチリア訛りを再現するためにシチリア島に住んだり、「タクシードライバー」では3週間、ニューヨークでタクシードライバーとして働いたり等々・・。当然この「ニューヨーク・ニューヨーク」でもサックスかなり練習したんでしょうね。マーティン・スコセッシとデ・ニーロのタッグは大好きですね。「いやぁ、映画って本当にいいもんですね。」


2021.03.23 : 私の好きな映画⑲

院長の髙木です。ようやく緊急事態宣言が全面解除されましたが、すでにリバウンドによる「第4波」が心配です。お花見や歓送迎会のシーズンなのに残念ですね。もう1年以上経ちますが何も進歩していないような・・・本年2月から医療従事者に新型コロナワクチン接種が始まりました。先日私も東京都歯科医師会にワクチン接種の申請をしました。アナフィラキシーも結構出ているので少し不安もありますが・・・個人的にフェーズごとのアクション、国民一人一人の行動、フェ-ズの変更や緊急事態宣言の発動や解除条件などがリンクしていないように感じています。まだまだ気を緩めず、極力ステイホームに努めないといけませんね。そんなことで、しばらくはステイホームを楽しむために映画のご紹介を続けていきます。

今回ご紹介するのは1988年公開の可愛いガールズムービー「ミスティック・ピザ」。“ミスティック・ピザ”で働く3人の若い女性の青春を描いた作品。なんだか少しノスタルジックで切なさも漂う、コネチカットの田舎町「ミスティック」でのありふれた日常の中で、年頃の女の子3人の心の成長を描いたあったかくて幸せな物語で、ジュリア・ロバーツが21歳のときの初期の作品です。33年前か・・・この映画の2年後にプリティ・ウーマンが公開されたんですね。初期のジュリア・ロバーツにこんな傑作があったと思わせてくれる作品です。監督はドナルド・ペトリ。この映画がデビュー作。私がファンのダリル・ハンナが出演した「ラブリー・オールドメン」や「ブラボー火星人2000」の監督も務めています。
ジュリア・ロバーツと言えば、ジョージ・クルーニーとの共演の新作「Ticket to Paradaise」がオーストラリアで撮影されているそうですね。豪州は新型コロナウイルスの感染抑制が奏功していることもあって、ハリウッド映画の撮影地として人気が高まっているようです。

セクシー路線でいい男を見つけるのに一生懸命なデイジー・アルージョ(ジュリア・ロバーツ)
デイジーの妹でエール大に進学が決まっていて今はバイトに精を出す、しっかり者優等生のキャット・アルージョ(アナベス・ギッシュ)
デイジー・キャット姉妹の親友で、彼氏との結婚を躊躇う、しかしいつも元気いっぱいのジョジョ・バルボサ(リリ・テイラー)
3人はいつも一緒。「ミスティック・ピザ」で一緒に働き、遊ぶときも一緒。
3人が働くコネチカットの海辺の町「ミスティック」にあるピザ屋「ミスティック・ピザ」(町もお店も実際にあるんです。)
は、秘伝の(mystic)ソースを使った不思議な(mystic)味のするピザを提供。
この「ミスティック・ピザ」。
当時(’88年)公開と同時に大人気になり、全国チェーンを展開したとか。

現在もあるんでしょうか・・・?

確かに創業1973年と記されていますね。行ってみたい!!

ジョジョ(リリ・テイラー)はビル(ドノフリオ)との結婚式の最中、迷いや緊張で気を失ってしまい、突然結婚を延期する。一方、デイジー(ジュリア・ロバーツ)はポルシェに乗ったお坊っちゃまに熱を上げるが、ケンカ別れ。豪快な性格のデイジーは自分の勘違いに気づかず恋人チャーリーの車にガッシャーン。。。キャットはベビーシッターのバイト先のパパ、ティムと不倫の恋に落ちるが・・・男慣れしてない彼女はどうしようもない現実にただただ泣くだけ。
楽しく過ごす3人が恋に悩み成長していく中で、随所に姉妹愛や友情が見られ、一見ベタっぽいけどベタに映らないどこか一味違うハッピーなストーリーです。

デイジー役のジュリア・ロバーツが、今よりずっとぽっちゃりしてて可愛いです。
後の大ヒット「プリティ・ウーマン」を演じるにあたっての原点が、この役柄にあるようなないような・・・。
彼女って、ワイルドで少しルーズな役を演じるとハマりますね。

それぞれに人生を模索する3人をさわやかに甘く切なく描いています。


J・ロバーツ演じるデイジーが恋人の家族と食事を囲むシーンで、撮影当時18歳のマット・デイモンが端役で出演していますが、本作品はマット・デイモンの俳優デビュー作として知られています。

デイジーを演じたジュリア・ロバーツの出世作としても知られていますが、確かに発する風格というかオーラが十把一絡げの新人とは数段違うというのがよく判ります。

三人三様の夏が終わる頃、ジョジョは再び結婚を決意、デイジーも恋人とよりをもどし、キャットも大学進学を控え、それぞれの夢を胸に祝杯をあげるのだった。ちゃんと、結婚式で始まって結婚式で終わるところもいい。
冷えたビールと熱々のピザで「ミスティク・ピザ」を鑑賞するのも乙なものですね!「いやぁ、映画って本当にいいもんですね」



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