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歯周病治療


歯周病は歯を支えている部分すなわち歯肉や骨の病気です。

虫歯と同様に歯の表面に付いた歯垢(しこう:プラークとかデンタルバイオフィルムと呼ばれます)の中にいる細菌が原因で生じる、いわゆる感染症です。
過去には歯肉から膿みが出て歯がぐらついてくることから「歯槽膿漏(しそうのうろう)」と呼ばれていましたが、その実態は歯の表面に付着した細菌が引き起こす炎症であることから現在では歯の周りの病気、「歯周病」と呼ばれています。
歯周病は大きく分けて歯肉炎と歯周炎に分けられます。
歯肉炎は炎症が歯肉のみにとどまり、歯の周りの骨(歯槽骨)は正常な状態にあります。

一方歯周炎は炎症が広範囲に広がり、歯肉のみならず歯を支えている歯槽骨まで及びます。その程度は軽度のものから周囲の骨の大半がなくなってしまうほどの重度なものまでいろいろな段階があります。
歯周病の有病率は、統計的にバラつきはあるものの、だいたい15~24歳で20%程度の人がかかっているといわれています。歯周病はその後の年齢で増えつづけ、中高年の50%以上は歯周病にかかっています。65歳以降になると歯周病にかかっている人は減りますが、それは歯周病によって既に歯を失ってしまった人が増えるからなのです。歯周病はまさに国民病ともいえる疾患なのです。
歯周病は慢性疾患であり、ほとんどが症状なく進行していきます。
軽度、中等度のものはほとんど無症状です。逆に歯肉が腫れたり、歯のぐらつきを感じたり、咬みにくいなどの自覚症状が出た場合はかなり重症だとも言えます。

虫歯の場合は水や甘いものがしみたり、舌ざわりで歯が欠けているのが判ったり、比較的初期の段階において自分で気づくことができますが、歯周病は自分では気づきにくい病気です。
例えば歯ブラシで歯肉から出血するというような場合でも、単なる歯肉炎のこともあれば、進行した歯周病である場合もあります。また歯肉は一見健康そうに見えていても、その中で歯周炎が進行していることもあります。一人のお口の中でも歯周病が進んでいる部位と健康な部位があり、さらに一本の歯でもその一部分のみが深く進行していることもありますので専門的に検査する必要があります。
ひょっとして、あなたも歯周病?

歯周病の検査について

歯を支えている骨の状態、歯肉の状態を検査します。レントゲン写真を撮影し、同時に歯と歯肉の境目にある溝(歯肉溝といいます)の深さを調べることで歯周病の進行度合いがわかります。特に進行した場合この溝は「歯周ポケット」と呼ばれ、この深さが深くなるほど重篤になります。正確な診断を得るには一歯ずつ検査しなければなりません。
歯肉炎はどの年齢層でもみられます。一方、骨の吸収を伴う歯周炎はゆっくり進む疾患なので一般には30代後半からみられることが多いです。しかし中には10代前半から20代にかけて急速に進行する歯周炎もあります。この場合は特に家系性があると言われているので、家族に歯周病で苦労した経験のある人がいる場合には年齢に関わらず検査を受けられることをお勧めします。

歯周病の治療

歯周病の原因は歯垢、厳密にはその中に住んでいる細菌です。治療はその歯垢およびそれが石灰化して固くなった歯石を除去することです(スケーリングといいます)。軽度であれば麻酔を必要としないこともありますが、歯周炎の進行度合いにより麻酔して治療しなければならない場合もあります。これは歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなるため、スケーリングだけでは奥深くの歯石を取ることができません。そのため、スケーリングだけでは歯周病が改善しない場合には、奥深くの歯石や感染した歯質をきれいに取る必要があります(ルートプレーニングといいます)。また、歯周病の原因である歯垢(みがき残し)を徹底的になくす為に、歯科医師、歯科衛生士による歯みがき指導や、状態によっては、薬物を塗付する治療を行います。

適切な歯周病治療と患者さん自身の適切なブラッシングにより歯周病の進行は止めることが出来ます。しかし、磨きにくい場所や進行の進んだ場所は定期的に検査し、歯科医、歯科衛生士による清掃、場合によってはスケーリングなどの処置を継続していくことが必要です。その間隔は個人によってことなりますが、一般的には年に2~4回、即ち3~6ヶ月ごとの検診清掃が必要です。

歯垢の中の細菌は非常に強い粘着性物質を作ることができ、歯面にくっつきます。そもそも水で洗い落とせないものを歯垢と呼んでいますから、ゆすぐだけでは除去できません。歯ブラシなどによる機械的な除去が必要です。
歯周病において歯ブラシによる清掃は予防のみならず、それ自体が治療にもなります。歯周病の場合には歯と歯肉の境い目のところの歯垢を取り除くことが重要です。したがって、そこに歯ブラシの毛先がしっかりと当たらなければならず、そこを素通りしてしまうと「磨いてはいるけど磨けていない」、ということになります。また歯と歯の間は歯間ブラシという特殊な形のもので清掃しなければならない場合もあります。
磨き癖など個人差がありますので、自分に合った歯ブラシ選び、歯磨剤の使い方などを当クリニックでは専門的に歯科医や歯科衛生士がお教えします。

歯石の沈着のない歯肉炎であれば歯ブラシだけで治ります。しかし、歯ブラシの毛先は歯と歯肉の境い目から2mmくらいまでしか届きません。ですから歯周炎になると歯ブラシだけでの治癒は難しく、歯科医、衛生士による歯石の除去が必要です。それと同時に新たな歯垢(=細菌)が付着しないようにブラッシングは不可欠です。
歯磨きで出血するところはあまり磨かないという方がいますがこれは逆です。歯ブラシを当てて出血するような場所はそれまでに歯垢が蓄積して炎症を起こしている部位ですので、積極的に時間をかけて磨くべきです。ただその時に歯ブラシすると痛い場合はブラッシングの圧を弱くして磨いてください。痛くないのに出血するところは入念にブラッシングすべきです。

歯周病治療の流れ

検査・診査・診断

レントゲン写真・口腔内写真・模型・ポケット検査などにより患者さんの病状を把握します。

カウンセリング

診断結果をもとに治療計画を立て、患者さんに説明・相談を行います。

初期治療

歯周病治療の基本で、ブラッシング指導・歯石除去 必要な場合は、不良な被せものの除去や矯正治療を行います。

再検査・再診査

初期治療の結果をもとに、次の段階の治療の必要性を診断します。

二次治療

歯周外科手術・再生療法などの外科処置を行います。※再検査・再審査の結果、必要な場合

メンテナンス

改善された口腔環境を保つために定期健診を行います。

歯周病と全身疾患

歯周病は細菌の感染症です。生活習慣病とも言われ、タバコ・ストレス・悪習癖など歯周病を悪化させる因子は様々ですが、その直接の原因となるのは細菌です。歯周病を悪化させる細菌の種類は解明されており、それらはお口の中の常在菌とは違います。 近年、歯周病と全身疾患の密接な関係が明らかにされてきました。歯周病の原因菌は、お口から体内に侵入することで、様々な疾患を引き起こします。
体内に細菌が侵入する経路のほとんどは、お口を通して起こります。お口の中をきれいにし、歯周病を治療・予防することは、全身疾患の予防にも繋がるのです。
義歯に付着する汚れの正体も、歯周病の細菌とほぼ同じです。義歯をきれいに保つことも全身の健康のためには大切です。

歯周病と関連のある全身疾患

  • 糖尿病
  • 心臓疾患・動脈硬化
  • 肺炎
  • 低体重児出産・早産
  • 骨粗しょう症、腎炎、関節炎 etc

糖尿病

糖尿病と歯周病の関係は特に密接です。糖尿病を治療することで歯周病が改善しますが、逆に歯周病を治療することで糖尿病が改善すると言われています。

心臓疾患・動脈硬化

歯周病の原因となる細菌の毒素が、血流に乗って血管に作用し動脈硬化を引き起こします。また、それにより心臓疾患も引き起こすと言われています。

肺炎

誤嚥によって歯周病の細菌が肺に入り、肺炎を引き起こします。

低体重児出産

歯周病になると体内に産生される物質が、血流を渡って胎盤に流入し、早産を引き起こします。
またこれら以外にもいろいろな全身との関連性の研究が進められています。お口の健康、そして全身の健康のため、歯周病を予防しましょう。

タバコに関しては、その有害性は確立されています。殆どの病気において悪影響を与えます。歯周病に関しては喫煙すると歯周病になるわけではありませんが、歯周病になると喫煙者の方が治りは良くないという報告が多いです。


歯周外科治療

歯周外科手術にも多くの治療法がありますがここでは一般的によく行われるフラップ手術についてご説明します。

フラップ手術(歯肉剥離手術)の方法

局所麻酔をして歯肉をメスで切開し、歯肉を剥離して歯の根っこや歯を支えている骨を露出させます。 専用の器具で奥深くの歯石や感染歯質を徹底的に除去したり、骨が溶かされてデコボコになってしまったところをきれいに平らにしたりした後、糸で歯肉を元通りに縫います。

手術時間はケースによって様々ですが、通常、1時間くらいはかかります。
麻酔をするので手術中に痛みはありませんが、術後に傷口が痛むことはあります。

また、通常術後感染を予防するために抗生物質、術後の痛み対策として痛み止めを数日分処方いたします。

歯周組織再生療法

歯の寿命を延ばすために、歯周病で溶けてしまった骨を回復させることを目的として行います。
代表的な歯周組織再生療法には、次のようなものがあります。
  • 骨移植

    (自家骨移植、他家骨移植、人工骨移植があります)
  • GTR法

    (人工膜を用いて再生を促す方法です)
  • エムドゲイン

    (蛋白質製剤を歯根に塗布して再生を促す方法です)
歯周組織再生療法は歯肉を切って骨を露出させる必要があるので、ほとんどの場合、歯周外科治療と同時に行います。

治療が成功するかどうかはどの方法を用いて治療を行ったのかということよりも、スケーリング・ルートプレーニングによって感染物質が徹底的に除去できているかどうかや、毎日のプラークコントロールが確りとできているかどうか等がポイントとなります。

歯周組織再生療法の注意事項

歯周組織再生療法を行えば、必ず骨が回復するというわけではありません!

歯周病が進行して骨の大部分が溶けてしまっているような場合には、歯周組織再生療法を行っても骨の回復が望めない場合があります。

これは歯周病以外の病気全般にも言えることですが、やはり予防・早期治療が大切です。

エムドゲインを利用した治療方法

歯周組織の状態を調べるために、歯周ポケットの深さを計ったり、レントゲンを撮ったり、その他治療に必要な検査を行ないます。エムドゲインゲルを使用した治療が行なえるかどうかは、歯周病の程度や患者様の健康状態によっても異なります。

歯周治療後のメンテナンスの重要性

歯周病の治療が終われば、それで後は何もしなくても良いというわけではありません。

一度歯周病になってしまった場合には、再度歯周病になってしまう可能性が高くなります。
そのため、再発を防ぐために歯周病の治療後の定期的なメンテナンスが重要になります。

特に歯周外科治療を行った場合には、定期的なメンテナンスを行わないと逆に歯周病が悪化するという研究報告もあります!十分注意して下さい。

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