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TOPNEW INFO 最新のお知らせ > インプラントにおけるGBR(骨誘導再生療法)について

2012.07.21 : インプラントにおけるGBR(骨誘導再生療法)について

インプラントを骨に埋入するにあたり、当然ですが骨(硬組織)の量や質は治療の成功を大きく左右する要因の一つとなります。
骨の状態が良好であればそのままでインプラントを埋入することができますが、骨が不足しており、そのままでは手術ができない、あるいは不十分であると診断された場合は併用手術が必要になります。
 骨(硬組織)に対しての付加的な取扱いには①何も行わない②ショートインプラントを用いる③傾斜埋入(All-on-4)④骨移植⑤GBR⑥スプリットクレストテクニック⑦ソケットリフト(オステオトームテクニック)⑧サイナスリフト(ラテラルメソッド)⑨仮骨延長法等が挙げられますが、今回はその中の一つであるGBR(Guided Bone Regeneration)についてご説明します。
 GBRは骨誘導再生療法の略で、メンブレン(遮断する膜)、自家骨(患者さんご本人の骨)や骨補填材料(骨の代わりに使用する材料)などを用いて再び骨を誘導し、造成(増生)する治療をいい、1992年頃より臨床に導入され始めました。この治療は使用するメンブレンや骨補填材料によりさまざまな方法が報告されていますが、当院では非吸収性メンブレン(生体内で溶けない)は術後の吸収程度が予測しにくいことから、吸収性メンブレン(生体内で溶けてなくなる)のみを使用し、また骨は自家骨移植か人工骨移植しか行わず、未知の感染などの問題から他家骨(他人の骨)や異種骨(主に牛から抽出したものを加工)の移植材は一切使用しておりません。移植材料は自家骨を第一選択とし、ボリュームが自家骨では不足する場合には補助的に人工骨(β-TCP)を使用しています。自家骨とくに海綿骨骨髄移植は骨髄内の幹細胞や骨内膜の骨芽細胞を多く含み、粉砕骨であることから早い時期に吸収され、血液供給の再開を得ることができること、骨伝導能に優れ感染等の問題も回避できることが利点です。ただし、自家骨は患者さんから採取するため、大なり小なり侵襲がかかります。そのため、すべてを自家骨のみで賄うことは現実的には難しく、補助的に人工骨を使用せざるをえない場合が多いのです。ただしβ-TCPは体内に残らず吸収し、未知の感染の危険もありません。自家骨と人工骨を混合する場合50%ずつの割合が最もよい比率であるといわれています。

※人工骨(β-TCP)は本邦では薬事未承認のため当院では必ずご同意の上使用しております。
特に上あごの前歯の部分は歯を失いますと、その骨の形状から唇側(外側)の骨が吸収され、ほとんどのケースで何らかの骨を増生する処置が必要になります。上あごの前歯のような審美的要求度が高い部位では自然美を再現することは容易ではなく、非常に難易度の高いテクニックを必要とします。

左上側切歯(前から2番目)の根の先に大きな袋のご病気(歯根嚢胞)ができ、そこに二次感染を生じたため抜歯となりました。唇側の著しい骨吸収に対して、インプラントを前提にGBRを行った症例です。
袋の病気によって唇側の骨は大きな欠損が生じているのがわかります。
途中段階の写真ですが、自家骨と人工骨の混合物を吸収性メンブレンでしっかりとカバーし、ピンで固定します。この際メンブレンを使用しないと、移植材が漏れ出して流れてしまいます。

GBR後のレントゲン所見                        CT所見

十分な骨の量が確保できてからインプラントを埋入します。
最近このGBRの考え方も大分変ってきました。
当院では治療前のインフォームドコンセントを徹底しております。どうぞお気軽にご相談下さい。
                          院長 髙木謙一



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