謹啓
晩夏の候、皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
日頃より、皆様方のご支援ご厚情を賜り、深く御礼申し上げます。
さて、この度「自由が丘一丁目29番地区第一種市街地再開発事業」に伴い、現在のクリニックの診療は本年9月21日(水)に診療を終了いたします。
移転先は自由が丘駅最寄りの現在建設中のビルで、本年12月に竣工予定でございます。
内装・移設工事などの関係で、診療再開は令和5年2月頃からを予定しております。詳細につきましては、今後あらためてお知らせいたします。
そのため、HPからの初診予約受付は再開まで一時停止させていただきます。治療内容によりましてはできる限り初診の方の対応もさせていただき
ますので先ずはお電話にてお問合せ下さい。(基本的には再診の方を対象に9月21日(水)まで対応させていただきます)。
再開までの期間、皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
まずは、書中をもちまして移転をお知らせいたします。 謹白
令和4年8月吉日 髙木歯科自由が丘クリニック
おかげさまで、当院は、令和4年1月11日をを持ちまして、開院10周年を迎える
ことになりました。
これもひとえに、当院を支援してくださった地域の方々、遠方よりわざわざ通院して
いただいている方々、ご指導をいただいた方々、日々ご紹介してくださる医療機関の先生方、
多くの方々に温かいご支援をいただいた賜物と心より感謝しております。
今後とも、皆さまの温かいご支援、ご指導を何卒よろしくお願い申し上げます。
令和4年1月11日、院長 髙木謙一
院長の髙木です。先日「口腔ケアの重要性」について日刊ゲンダイさんの取材を受けました。オーラルフレイル、アルツハイマー型認知症、誤嚥性肺炎について書かれています。現在とても重要視されている「口腔ケア」。お読みいただければ幸甚に存じます。
『驚愕!ずぼらな“口腔ケア”がアナタの人生を残酷に変える・・・!』という記事で紹介されています。
記事はこちらから
↓
https://kokuhaku.love/articles/10212
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、当クリニックでは現在以下の対策を行っております。
①待合室に消毒液を設置しておりますのでご来院の際には手指の消毒をお願いしております。
こちらの消毒液は次亜塩素酸イオンをアルカリ水液中に安定化(仮眠状態のようなもの)させることに成功。
その結果、揮発することなく従来の次亜塩素酸系とまったく異なる性質が出現しました。
ph値は8.5~12.5の弱アルカリ性です。
細菌・ウイルス・バクテリアなど有機物(タンパク質)に接触すると遊離した次亜塩素イオンが直ちに反応し、それらを分解・消滅させることで除菌と消臭が瞬時に行われます。
除菌剤特有の刺激臭はなく無臭ですが(従来の次亜塩素酸ナトリウムは強烈な刺激臭)、細菌やウイルスなどの有機物に反応することで、塩素臭がします。しかし、反応後に残るのは酸素・水・微量の塩のみですので人にも環境にも安全・無公害です。従来の弱酸素性次亜塩素系は性質上、人の細胞を透過してしまうので本当に安全なものとは言えません。こちらの消毒剤は性質上、人の細胞を透過できないので、人にも肌にも安心して使用できて「除菌・消臭」効果が高い優れものです。コロナウイルスにも有効であるとのデータも出ております。
※アルコールではノロウイルスには効果がありません。アルコールの最大殺菌濃度が76.9~81.4であるため50%以下85%以上の濃度では他のウイルスに対しても殺菌力はほとんどありません。
②受付に飛沫防止のアクリルパーテーションを設置しました。
③診療時間中は窓や入口のドアを開け常時換気を十分に行い飛沫感染のリスクの低減を行っております。
④治療前に検温していただき37.5度以上の発熱がある場合は当日の治療は控えていただきます。
⑤治療器具は患者様ごとに交換し、消毒、高圧蒸気滅菌を行います(通常時でも行っております)。
⑥エプロン・紙コップはディスポーザブルのものを使用しております(通常時でも行っております)。
⑦術者は患者様ごとにグローブを交換して診療し、マスクを着用しております(通常時でも行っております)。また、必要によりゴーグルを着用します。
⑧治療前にうがいをしていただきます。
⑨ユニットやソファの消毒液による清拭を徹底しております(通常時でも行っております)。
⑩診療後のスピットンやバキュームの消毒液による除菌を毎回行っております(通常時でも行っております)。
⑪待合室の雑誌類を全て撤去いたしました。
⑫口腔内からの飛沫を抑制するため、緊急性のない治療は極力控え、応急処置に留めております。インプラント手術など緊急性のない治療は当面の間延期させていただきます。
海外から帰国後間もない方、37.5度以上の発熱のある方、味覚・臭覚に異常のある方、咳が長引いている方は大変恐縮ではございますがご来院をお控えいただけますようよろしくお願い申し上げます。
1日も早い新型コロナウイルス感染症の終息を心から願っております。
院長の髙木です。
本日、広尾の日赤医療センターの医師からのメッセージを頂戴しましたので是非とも拡散したいと思います。
「この数日でコロナウイルス感染症の患者さんが急増しています。
私の病院のコロナ病床は満床になりました。
重症者もいます。
現場ではすでに医療崩壊のシナリオも想定され始めています。」
「正直、報道よりも一般のみなさんが思っているよりも、現実は非常に厳しいです。
近い将来、本来助けられるはずの命が助けられなくなる事態になりそうだと感じています。
今まで、どんな人でも少しでも生きたいという思いがあるのなら、全力で命を助ける医療をやってきました。
でも、このまま感染が拡大すれば、「助ける命を選択する医療」にシフトしなければならなくなります。
本当に悲しい。」
「だから、外出を控えてください、人と会わないでください。
感染を食い止める方法はこれしかありません。
生きていくための最低限の外出だけにしてください。
このメッセージを出来る限りの家族や友人にシェアしてください。」
「時間がもうありません。
よろしくお願いします。」
続いては慶應義塾大学先端生命科学研究所、遺伝子制御の佐谷秀行先生からの情報です。
慶應でも院内感染が起こり、患者さんと知らぬうちに接触した医師や看護師にもPCR陽性者が出たようです。また、ほとんどの感染患者さんは食事中に感染しているようです。
佐谷先生がご自身でまとめられた感染防御マニュアルをイントラネットで公開されました。
以下 注意事項
↓↓↓
「ウイルスが出てくるのは咳とか唾とか呼気。 でも普通の呼気ではうつりません。 これまでのほとんどの感染は、①感染者から咳やクシャミで散った飛沫を直接吸い込む、②飛沫が目に入る、③手指についたウイルスを食事と一緒に嚥下してしまう という3つの経路で起こっています。
感染にはウイルス粒子数として100万個ほど必要です。一回のくしゃみや咳や大声の会話で約200万個が飛び散ると考えられています。つまり感染者がマスクをしているとかなり防ぐことができます。
なるべく鼻で息を吸いましょう。口呼吸で思い切りウイルスを肺の奥に吸い込むのはダメです。
外出中は手で目を触らない、鼻を手でさわらない(鼻くそをほじるのはNG)、唇触るのもだめ、口に入れるのは論外。 意外と難しいが、気にしていれば大丈夫です。
人と集まって話をする時は、マスク着用。 食事は対面で食べない、話さない。食事に集中しましょう。会話は食事後にマスクして。
家に帰ったら、速攻手を洗う。アルコールあるなら、玄関ですぐに吹きかけて、ドアノブを拭きましょう。
咽頭からウイルスがなくなっても、便からはかなり長期間ウイルスが排出されるという報告があります。ノロウイルスの防御法と同じように対処を忘れずに。
感染防御のルールを再度整理します。
①マスクと眼鏡の着用
②手指の洗浄と消毒
③会食は対面ではせず、一人で食事を短時間で済ませる
④外から帰宅時は先にシャワーを浴びてから食事
陽性患者さんの多くは、手指から口に入るか、食事の時に飛沫感染しているようです。
以上を守って元気でいましょう。」
皆様とこのような情報を共有したく公開しました。是非シェアして下さい。
くれぐれもお体ご自愛くださいますようお願い申し上げます。
院長の髙木です。
公益社団法人東京都玉川歯科医師会より以下の院内掲示の依頼がありました。
「誰かに移してしまう」可能性を認識して行動を!
今や、皆がコロナの保菌者である可能性があります。
1.37.5度以上の発熱の際は受診をお控えいただき、ご連絡下さい。
2.外出は必要最小限に控えて下さい。
3.夜間の外出は控えて下さい。
4.ご家族以外との会食はお控え下さい。
皆様一人一人の行動が今後の世の中を左右します。
★区民の皆様への緊急のお知らせ★
4月6日時点で、世田谷区において新型コロナウイルス感染者が143名に達しました。
間もなく「医療崩壊」が始まり、既に「非常事態」に陥っております。
院長の髙木です。
早くも新年会シーズンの到来ですね。
さて、私が所属しております、公益社団法人 東京都玉川歯科医師会におきましても去る1月9日(木)に二子玉川エクセルホテル東急30F「たまがわ」にて新年会が盛大に行われました。
18:30~開宴ですが、わたしは執行部(役員)としての準備がありましたので17:00には宴会場に到着しました。
開会の辞(島貫副会長)
大島会長よりご挨拶
乾杯のご発声(冨塚前会長)
2名の先生の古希のお祝いがおこなわれました。おめでとうございました!
歓談中の風景
各種委員会報告も行われました。
登録歯科衛生士の方々の挨拶
本会会誌の表紙写真コンテストの発表
閉会の辞(大倉副会長)
大変すばらしい1年の幕開けとなりました。
役員の先生方、ならびに福祉共済・厚生文化委員会の先生方大変お疲れ様でございました。
院長の髙木です。
昨日12月16日(月)は「第2回受動喫煙防止対策専門部会」が世田谷区役所第2庁舎で行われましたので東京都玉川歯科医師会を代表して出席してまいりました。
国立がん研究センターの調査、分析によれば、たばこを辞めたいと思っている禁煙希望者は、主に「禁煙治療」「薬局で販売されている禁煙補助薬」「禁煙本などを用いた自力での禁煙」の方法で禁煙にチャレンジしてはいるものの、禁煙につながったケースは約3割であり、成功率は依然として低い状況にあります。
一方、区は健康せたがやプラン第二次(後期)において20歳以上の成人の喫煙率を、計画最終年度となる令和3年度末に10.0%以下とすることを目標としているものの、中間評価となる平成27年度の喫煙率が14.5%であり、目標としている喫煙率達成には依然として達しておりません。
このような状況を踏まえ、禁煙を希望するものの、禁煙を達成できていない区民、また、これから禁煙に取り組みたい区民を支援するため、様々な方法での禁煙成功体験を周知・啓発し、自分に合った取り組みを促し、多くの禁煙希望者が禁煙に一歩踏み出すための環境整備に取り組んでいます。
昨日の会議では主に「未成年・保護者向け」「事業者向け 加熱式たばこ」「喫煙者向け 肺がん」の受動喫煙防止のポスター作製について、また来年実施予定の「禁煙成功体験者の応募」について議論されました。
たばこが及ぼす口腔内への影響として、当然のことながらたばこは口で吸うものですので、口腔内に様々な影響が現れます。口腔粘膜は重層扁平上皮で構成され、薬物を非常に吸収しやすい組織です。たとえば狭心症発作の際、ニトログリセリンを舌下に置けば、ただちに静脈注射をしたのと同じスピードで薬物が吸収されます。たばこの煙もそのような速さで口腔粘膜から吸収されています。そのことにより口腔粘膜の異常を引き起こし、メラニン色素沈着や前癌病変である白板症、そして口腔がんといったさまざまな病変を惹起する可能性があります。
喫煙による口腔・咽頭がんの発症リスクはたばこを吸わない人の3.4倍で、喫煙開始年齢が低いほど高く、16歳未満の開始で19.5倍にも上昇するといわれています。受動喫煙でも咽頭がんでは1.6倍になります。口腔がんの中でも口底がんでは現在喫煙率が44%とずばぬけて高く、以下硬口蓋、口唇、その他(軟口蓋や舌根部など中咽頭まで含まれるもの)が日本人の平均喫煙率(21%)を超えているというデータがあります。
口底がん(独立行政法人国立病院機構栃木病院(現栃木医療センター)口腔外科勤務時代の自験例)
口底部では喫煙によってニコチンが唾液とともに口底部に蓄積されることによる影響が考えられています。口底部には舌下線や顎下腺の開口部があり、その下には舌の運動を司る舌下神経や舌の前方2/3の感覚を司る舌神経があるため、手術で大きく切除するのがむずかしい場所です。また両側の頸部リンパ節に転移することが多く、このことも治療をやりづらいものにしています。
硬口蓋がん(独立行政法人国立病院機構栃木病院(現栃木医療センター)口腔外科勤務時代の自験例)
硬口蓋では口から吸いこんだ時の煙がそのまま硬口蓋に接触し流れていくことによる影響が考えられています。上顎がんも同様ですが、速やかに骨への浸潤をきたしやすく、軟口蓋・咽頭へ進展することから切除による口腔機能への影響も大きくなります。他の口腔がんと異なり、原発巣と頸部リンパ節転移の一塊切除(en block)ができないという解剖学的特徴を有しています。進行口蓋がんでは外科療法単独ではなく、放射線療法や浅側頭動脈からの選択的動注療法などの化学療法を併用した集学的治療が用いられることもあります。
口腔がんの半数以上は先行する口腔前癌病変から発症するといわれており、また禁煙により消失することも多いことからしますと、口腔前癌病変と診断された時点で歯科医師が禁煙を強く指導し、がん発症の予防に努める必要があると考えています。
院長の髙木です。
東京都世田谷区歯科医師会と東京都玉川歯科医師会が開催しております、秋の恒例行事の歯科公衆衛生事業イベント「8020歯っぴぃ&健康フェスタ世田谷」が、10月27(日)に三軒茶屋キャロットタワーにて催されました。
今年も多くの区民の皆様にご参加頂き、誠にありがとうございました。
4階のイベント会場では、「舌圧測定」「口腔がん検診」「歯科相談検診」コーナーを設け、多くの方が受けられました。
舌圧測定は舌圧測定器を用いて舌の運動機能を最大舌圧として測定します。測定値は摂食・嚥下機能や構音機能に関する口腔機能検査のスクリーニングの指標となります。
早期発見・早期治療が大切な口腔がんの検診。2016年に口腔・咽頭がんと診断された男性は15205人、女性が6396で、この40年で4倍以上に増えています。日本の口腔がん死亡率は米国の2.5倍以上。口腔がん検診を普及させて早期発見を増やす目的で行われます。
様々な歯のお悩みのご相談にも対応する「歯科相談検診」
歯科衛生士会による「歯磨き指導」、「RDテスト」も盛況でした。
歯科技工士会による展示「義歯ができるまで」。
薬剤師会による「薬の無料相談」。
どのコーナーも賑っていました。
他に「高齢者の方のための食育講座」や「ストレスチェック測定」、「血管年齢測定」、「認知症測定」、「握力測定」などのコーナーもあります。
5階のイベント会場では、今年80歳以上でご自分の歯が20本以上あり、かかりつけの歯科医院から認定されました区民の方々の『8020表彰式』を13時から執り行いました。
東京都世田谷区歯科医師会会長、東京都玉川歯科医師会会長より認定証が授与されました。
さらに、14時からは日本人と米国人のお笑いコンビ「パックンマックン」のトークショーで会場は大盛況でした。
来年度も、多くの区民の皆様のご来場を心よりお待ちしております。
このイベントは東京都世田谷区歯科医師会と東京都玉川歯科医師会が一年ごとに交代で担当して行われますが、今年は私が所属しております東京都玉川歯科医師会が担当の年でしたので役員は朝早くからの集合でした。
日曜日にも関わらず関係者の皆様大変お疲れ様でございました!とても充実した一日でした。
忙しく昼食がとれませんでしたので、打ち上げのシュラスコは最高でした~!
院長の髙木です。
昨日世田谷区健康づくり推進委員会「受動喫煙防止対策専門部会」の会議に出席してまいりました。
昨年は「禁煙支援・健康教育専門部会」という名称で年3回実施されましたが、今年も東京都玉川歯科医師会より委員として推薦していただきました。
大学教授をはじめ、世田谷区医師会、玉川医師会、世田谷区歯科医師会、世田谷薬剤師会、玉川砧薬剤師会、そして私が所属しております
東京都玉川歯科医師会より各1名の外部委員と、世田谷区保健所長などの庁内委員の方々、世田谷区保健所の事務局の方々の十数名で構成されている部会です。
世田谷区役所庁議室で19:00より開始でしたので、いつもより少し早目に診療を終わらせました。
遅い時間ですので夜間入口から入ります。
医師会の禁煙認定医の呼吸器内科の先生や、循環器内科で喫煙に造詣が深い先生方などが多く、世田谷区保健所健康企画課の会議ですので、「肝が据わった!?」私でも結構緊張します。真剣に会議に臨みます。
昨日は今年第1回目の会議でした。
この専門部会の趣旨は{「区」は、「人」に着目した東京都受動喫煙防止条例に則り、受動喫煙による健康影響を受けやすい未成年者や妊産婦、患者や従業員等については、特に配慮することが重要であると考え、受動喫煙対策を推進していくことを基本的な考え方としています。この考えに基づき、喫煙する人としない人、双方が喫煙や受動喫煙による健康影響について正しい知識と理解を深め、互いに相手を思いやる行動をとることにより「望まない受動喫煙」の防止が図られるよう、専門的な見地から意見交換を行う}といったものです。
主な検討事項としましては
1)たばこの害(加熱式たばこも含む)に関する正しい知識の普及啓発に関すること
2)医療機関等と相互に連携した禁煙支援の取組みに関すること
3)学校(小学校・中学校・高校・大学)での教育や普及啓発に関すること
4)妊産婦への普及啓発、本人・家族への禁煙支援に関すること
などです。
アメリカでは電子たばこに関する調査から22の州で6月から8月の間に193件の肺疾患の報告があり、そのうち1名が死亡していることが報告され一騒動起きているにも関わらず、日本ではコンビニエンスストアなどで加熱式たばこが平然と販売されているといった、喫煙に関する法則が大分遅れているのが現状です。ただし、この度東京都受動喫煙防止条例ができました。2020年4月から全面施行される条例ですが、まぁ、オリンピックに向けて急いで力を注いでいる活動の一つですね。
規制の対象となる施設は以下の類型に区分されます。
・第一種施設
学校・病院・児童福祉施設、行政機関の庁舎など(2019年7月1日から屋内の規制が適用・2019年9月1日から屋外の規制が適用)
・第二種施設
第一種施設及び喫煙目的施設以外の多数の人が利用する施設。宿泊施設、飲食店、劇場、百貨店、体育館、バスなど(2020年4月1日から適用)
・喫煙目的施設
喫煙可能な場所で、たばこ販売店や公衆喫煙所など(2020年4月1日から規制が適用)
自由が丘の喫煙エリア
7月に世田谷区では受動喫煙相談コールセンターが開設されました。令和元年7月1日~10月15日までの相談事例として、「マンションの下階の民家から、昼夜問わずたばこの煙が換気孔を通じて部屋に入ってくる」「マンションの下階にオフィスがあり、屋外に灰皿を設置し、喫煙している」などすでに59件の問い合わせがあったそうです。現時点では、法令違反の通報・苦情は0件です。これから増えてくるでしょう。
区で作製された「禁煙」シール。小さく「加熱式たばこも含みます」と記載されています。
また、世田谷区民意識調査で喫煙者は平成21年~令和元年5月までで20歳以上の成人で16.1%から12.7%と21.1%減、20歳以上の男性で23.6%から21.0%と11.1%減、20歳以上の女性では9.8%から6.9%と29.6%減と、20歳以上の女性は10年で3割近く減っています。
また妊婦の喫煙も重要視されています。妊婦がたばこを吸うと、一酸化炭素やニコチン、発がん物質などの有害物質が胎盤を通して赤ちゃんに蓄積していきます。それにより流産、低出生体重児、最悪な例では、新生児死亡、胎児死亡なども起きています。
赤ちゃんが部屋の中のたばこの煙を吸うと、乳幼児突然死症候群(SIDS)の危険性が高まります。それまで何の問題もなく、元気だった赤ちゃんが突然死亡する病気です。妊婦自身の喫煙や、周囲の喫煙により、かかりやすくなることが明らかです。平成29年には77名もの赤ちゃんがSIDSで亡くなっており、乳幼児の死亡原因の4位となっています。
親の喫煙場所と子どもの受動喫煙による影響で、たばこを吸わない家庭の子どもの尿中のニコチン量を1とした場合、ベランダの外で窓も閉めても2倍、ベランダの外で窓を開けていたら2.4倍、換気扇下で3.2倍、室内で窓を開けていても10.3倍、そして自由な喫煙はなんと15.1倍というデーターも報告されています。
その他、喫煙者の毛髪や衣類、ソファなどに付着して残留する化学物質を吸入する「三次喫煙(残留受動喫煙)」への対策も求められる時代になりました。サードハンド・スモークと呼ばれるもので、たばこの煙に含まれるガス状の有害物質が、服などにしみこんだり、呼気に含まれるため、それを吸い込んだ人が害を受けるというものです。喫煙後、呼気中に含まれるガス状物質濃度は、喫煙前に戻るまでに、約45分かかるとわれており(呼出煙)、ある産婦人科病院では、喫煙後45分間は院内への立ち入り禁止、およびマスクの着用を義務づけているそうです。
世田谷区では禁煙支援リーフレットを作製しています。口腔への影響も載せており、とても詳しく解説されています。
昨日の会議では私からは以下のようなお話をさせていただきました。
「喫煙は歯科的には「口腔がん」の最大のリスクファクターになり、データーによりばらつきはあるものの、喫煙者の口腔がん発生率は非喫煙者に比べ約7倍も高く、死亡率は約4倍も高いという報告があります。今年2月にタレントの堀ちえみさんがステージ4の舌がんを公表されたのは記憶に新しいことで、口腔がんは全がんの1%で希少がんの部類に入りますが、近年増加傾向にあります。年間約6000人がかかり、約3000人もの方が死亡されています。その最大のリスクファクターが喫煙です。
右側舌がん症例(独立行政法人国立病院機構栃木病院(現栃木医療センター)口腔外科勤務時代の自験例)
口腔がんには前癌病変(悪性化する可能性がある病変)として白板症がよく知られております。白板症は40歳以降で発症しやすく女性よりも男性が多いことから男性の喫煙率が高いことが考えられます。口腔がんで最も多い口腔扁平上皮がんの15~60%は白板症に伴っていたとの報告もあり、この白板症は「禁煙により消失する」ことも珍しくないので、今後さらなる啓発活動が必要だと思われます。」
右側舌白板症症例(慶應義塾大学病院歯科・口腔外科勤務時代の自験例)
今月10月31日(木)午後14:30~16:00 北沢タウンホールで区内の飲食店・宿泊施設・事業所等の管理者向けに定員200名で「受動喫煙防止対策講習会」が開催されますので是非ご参加下さい。
今年度もあと2回専門部会が開催されますので、微力ながら尽力いたします。