今週くらいからやっと寒さが緩むとのことです。今日もすでに春の日差しでしたね!
さて、前回は
「審美修復治療において最も理想的な材質はオールセラミックである」
ことをお話いたしました。
保険適応されている、いわゆる「銀歯」は安価で強度はありますが、審美的に劣り、プラークも付着しやすい材質です。
また、保険適応であるレジン(合成樹脂)は安価で白い色調ではありますが、
強度・耐久性は低く(硬さにおいては、歯の内部の組織である象牙質と同等です。)、
また、吸水性があるため経年的に色調は変化してしまいます。
・歯の表面を覆うエナメル質とほぼ同じ硬さをもち、
・天然の歯が持つ自然で繊細な色調や形態を再現でき、
・さらに吸水性を持たないためその色調は変化せず、
・長期にわたる優れた生体安定性・親和性を併せ持っている材質が
「オールセラミック」 なのです。
数年前に他院で治療された「レジン前装冠」です。レジンは強度が低く、耐久性も乏しいため、摩耗して内部の金属が露出しています。また、レジンは吸水性もあり、劣化して脆くなり、黄ばんできます。これによって形態不良による噛み合わせへの影響や、審美障害また、舌感も悪くなっていました。レジン・金属ともにプラーク(細菌)が付着しやすい材質のため、口臭・二次カリエス・歯周病のリスクなどが高くなります。
ジルコニア・オールセラミッククラウンに取り換える治療を行いました。ジルコニアにより従来のセラミックの弱点である靱性の低さが解消されました。強い力が加わると結晶構造が変化し、高い靱性と曲げ強度が実現され、長期使用に強い力を発揮できます。見た目も美しく、プラークも付着しにくい優れた材質です。
春はお別れの季節でもありますね・・・
今週もお花がいっぱいです!