WEB予約
初診予約※初診限定

初診の方は、下記よりご予約を
承ります。表示される予約表の
空き時間をご確認の上、お申し込みください。


初診限定予約フォーム
コールバック予約

初診以外、二度目からの患者様は下記フォームから、ご予約を承ります。当院で空き時間を確認後、折り返しのご連絡をいたします。


コールバック予約フォーム





TOPNEW INFO 最新のお知らせ > 親知らずの抜歯のお話

2013.11.29 : 親知らずの抜歯のお話

お口の中に残っている親知らずの周りの歯ぐきが何度か腫れたことを経験されている方は多いのではない
でしょうか?
この症状は歯肉炎の一病型で、歯冠(歯の頭の部分)未萌出やその周囲の粘膜に炎症が生じている状態です。
特に下あごの親知らずの周りには生じやすいもので、口臭の原因にもなります。
下あごの親知らずの近接部には閉口筋(咬筋や内側翼突筋)があり、炎症の波及方向によっては開口障害
(お口が開け辛くなる)が生じます。また、近在する扁桃窩や口腔咽頭部に炎症が波及・伸展すると、症状は
解剖的隙を通じて増悪しやすくなります。
深部の骨組織や骨髄に波及した炎症症状は重篤化しやすいですが、内歯瘻や外歯瘻(歯ぐきや皮膚にでき
る膿の逃げ道)を形成すると内圧が低下し、症状は軽減します。


写真は歯根部分が湾曲していて根の部分を分割して抜歯された下あごの親知らずです。
親知らずの大きさや形態、埋まっている深さ、方向などで抜歯の難易度は大きく変わります。

日常親知らずの周りにお痛みや腫れを自覚され来院される方は多いです。
そしてほとんどが「抜歯が必要」と診断されます。

その際多くの方が「親知らずを抜いた後ってどのくらい腫れますか・・?」というご質問をされます。

ではなぜ親知らずを抜いたら腫れてしまうのでしょうか・・?

まず親知らずを抜いたからといって必ず腫れる訳ではありません。親知らずの生え方や顎の骨の硬さなどに
よって大きく変わってきます。親知らずが歯ぐきに埋まっていて見えない場合は、歯ぐきを切って顎の骨に埋
まっている親知らずを抜かなければいけません。歯を抜く際に、周りの骨を削ってから歯を取り出します。
。いいかえれば摘出手術です。このような場合は抜いた後に腫れやすくなります。
しかし親知らずが普通の歯と同じように生えている場合にはほとんど腫れることはありません。
重度の虫歯で歯が欠けていたり破折している場合は、埋まっている時と同じように抜くこともあります。


下顎水平埋伏智歯

下あごの親知らずは、上あごに比べると骨が硬くしっかりしているので抜くのが大変になります。
歯ぐきに埋まっていたり、半分しか頭が出ていないことが多く、さらに完全に骨の中に埋まっていることもあります。
そのため親知らずの周りの骨を削ってから抜かなければいけない場合もあります。上の親知らずは下に比べると
腫れにくいですが、奥のほうにあったり骨に隠れて頭を出していない場合に抜いた時には腫れることがあります。

一般的に骨を削って抜いた場合に腫れが大きくなります。

骨を削るため炎症反応が強く現れます。細菌の進入を防御するため、抜歯によって破壊された組織を修復する為
に起こる反応が炎症といい、それが腫れとなって現れるのです。身体を守るための反応性の腫れですので、悪い
腫れではありません。

とはいえ腫れるのはイヤですよね・・・

ではどのような場合に何日か腫れを我慢してでも抜かなければならないのでしょうか?

まっすぐに生えていてきちんと上下で噛み合っている親知らずは抜く必要はありません。そういう場合は虫歯にもなって
いないことが多いものです。
歯ぐきの中に埋まっていて正常に生えてくる可能性がある親知らずも抜く必要はありません。

親知らずの頭が少し出ている場合は汚れも停滞しやすいので炎症も起こしやすくなります。これを「智歯周囲炎」とよびます。

さらに親知らずは奥の方にあるため、ブラッシングが難しい為に虫歯が大分進行していることもあります。
歯ぐきは腫れていなくても歯ブラシが難しいため神経にまで達する大きな虫歯が激痛になって来院される方もいらっしゃいます。
そのまま放っておくと隣の歯まで虫歯になってしまう可能性もあります。たとえ、正常に生えていても噛み合わせる相手の歯が
ない場合は歯がどんどんとび出してしまいます。その為、歯ぐきを傷つけてしまったり、顎の関節にまで負担をかけてしまう場合
もあります。ですから、親知らずが周辺の歯や歯茎に悪影響を与える時には抜歯を考えた方が良いと考えて下さい。

親知らずを抜いた後、2~3日が腫れのピークになります。
ただし処方された内服薬と痛み止めを服用していただきますので日が経つごとに徐々に落ち着いてくるでしょう。

親知らずに「異変」を感じられたら早めに受診なさることをおすすめします。

           院長 髙木謙一



ページTOPへ