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TOPNEW INFO 最新のお知らせ > 神経性ショック~歯科治療における全身的偶発症~

2015.01.20 : 神経性ショック~歯科治療における全身的偶発症~

院長の髙木です。
皆さん歯の治療に対しては正直「不安」がいっぱいですよね?特に麻酔や親知らずの抜歯
などの外科的な治療etc・・・。できることなら受けたくない・・・どなたでもそう思うと思います。
しかし残念なことに歯科の臨床ではほとんどの治療行為が外科処置であり、局所麻酔の
使用頻度が高いものです・・・局所麻酔は注射で投与されることが多いため、痛みや緊張な
どのストレスを与えてしまうんです・・・

そのような不安や緊張を出来る限り取り除けるように、日々術前によくカウンセリングをして

信頼関係を築くことに努めておりますが、それにも関わらずどうしても治療中に極度の不安
などから全身的な偶発症が生じてしまう場面を経験することがあります。

そこで歯科治療中に起こる偶発症についてです。
多くは精神的なストレスや痛みの刺激により惹起された、いわゆる脳貧血を含めた神経性

(精神性、疼痛性)ショックです。デンタルショックなどとも呼ばれます。
次いで過換気症候群であることが多いです。
神経性ショック(neurogenic shock)は日常の歯科治療でもっとも多くみられる偶発症で、
副交感神経の過緊張による末梢血管拡張による急激な血圧低下と除脈を特徴とします。

治療に対する不安、恐怖、興奮などの精神的ストレスが交感神経の緊張をもたらし、一過性
の心拍出量の増加と血圧上昇が起こります。この血圧の上昇は圧受容体を介して副交感
神経の興奮が起こります。この状態に痛みの刺激が加わると三叉-迷走神経反射が起こり、
さらに迷走神経の過緊張が加わります。通常はこの状態において自律神経系のバランスが
保たれ回復しますが、この神経性調節が破綻した場合にショックに移行するのです。
わかりやすくまとめると、交感神経が緊張して血圧の上昇と頻脈を起こしますが、この状態を
正常に戻すため副交感神経が血圧や脈拍を下げようとします。そして副交感神経が過剰に
働いた結果、血圧の低下、除脈を引き起こしてショック状態になります。

通常は安静にて短時間に回復しますが、循環器や肺疾患を合併している患者さんや高齢の
方ではショック状態が持続して重篤な脳神経障害や臓器障害を引き起こすこともありますので
注意が必要となります。
症状は顔面蒼白、冷汗、めまい、周囲への無関心、呼吸の浅速、四肢の弛緩、嘔気、脈拍微弱
と除脈、血圧低下、意識喪失などです。

この予防方法は疼痛によるストレスを取り除くことであり、局所麻酔に際して十分に注意すること
が重要になります。不安緊張感の強い場合は、術前に緩和精神安定剤を内服していただくような
場合もあります。また、術中の急激な血圧、脈拍の変動を監視して、場合によりアトロピンの静脈
内投与を行います。
もしこのような緊急事態が発生した場合、症状の重症度をまず把握することが大切です。

重症度とは生命を維持するための基本的に必要な機能の抑制程度を知ることです。
ですので、まず第一に行うことはバイタルサインのチェックです。バイタルサインとは人間が生きて
いる状態を示す一つの徴候あるいは所見のことで、バイタルサインをチェックすることが、緊急時
の全身状態を把握するうえで最も大切となります。
バイタルサインは意識・脈拍・血圧・呼吸・皮膚の冷たさです。
当院ではこのような緊急時の対応の一つとして生体モニターを使用しております。


緊急時にも対応できる安全な医院体制を整えております。



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