院長の髙木です。
年齢・身長・日常の活動量などから、1日の必要栄養量がわかります。
例えば、1日必要栄養量が1200キロカロリーの人が1日800キロカロリー
の食生活を続けていた場合、400キロカロリーの不足のため1か月で約1.7㎏
の体重減少が生じます。これが何か月も続いてしまうと、低栄養状態になります。
低栄養は、必要栄養量を食事から摂取できない状態が続き、身体に必要なエネルギー
の不足を補おうと、体内のグリコーゲン・脂肪・タンパク質を分解していくことで生じます。
特にリハビリなどの運動をされている高齢の方は注意が必要です。
必要栄養量に対し、さらに運動量以上の栄養を摂らないと、どんどん体重減少が起こり、
運動をしていても健康が悪化するという矛盾が生じてしまいます。
食べるという行為は誰もが日常行う行為です。
高齢の方の低栄養は、その行為ができなくなることにより起こります。その理由は個人により
異なるため、原因を突き止め、包括的な対応が必要となります。多職種で連携して改善
していくことが求められます。
歯科では「うまく噛めない」「飲みこめない」「義歯が合っていない」などの「口腔機能の問題」に
対応することはもちろん、あわせて「身体機能の問題」「認知機能の問題」「心理的な問題」など
も考えていかなければならないと考えております。