「歯を磨いてさえいればう蝕予防ができる」と思っている方が多くいます。
しかし、フッ化物配合の歯磨剤を使用しなければ、う蝕予防はできません。
これは、WHOによる「世界のう蝕予防にはフッ化物配合歯磨剤の普及がもっとも大きく寄与している」
という報告からもわかります。また、そこではフッ化物配合歯磨剤を使用しないブラッシングには
う蝕予防効果がないことからもガイドラインとしてまとめられています。
う蝕予防先進国の北欧では、フッ化物配合歯磨剤を使うことだけでなく、歯磨剤の量を適量(1.5g)使い、
少ない水でうがいをするなどしてう蝕予防効果を高めるための方法(イエテボリ法)が推奨されています。
さらには唾液によって希釈される前にフッ化物を作用させるため、う蝕リスクの高いところから磨きはじめ
たり、う蝕好発部位に歯磨剤を届けやすい歯ブラシを使用するなどのフッ化物局所送達
(LFD:Local Fluoride Delivery)を意識したブラッシングが推奨されます。