院長の髙木です。
インプラントの上部構造は、通常の歯冠補綴装置と比較して似ているものの、いくつかの相違点があり、これらに留意して上部構造の
製作を行っています。
「装着前の上部構造」
歯を噛み合わせり摂食した際に、粘膜が圧を受けて変位する性質を「被圧変位性」といいます。インプラントは天然歯周囲にみられる
歯根膜は存在せず、直接骨と接触しておりますため(オッセオインテグレーション)、天然歯で50㎛といわれる被圧変位性も示さず、
生理的な動揺はゼロといえます。したがって、隣在歯とのコンタクト(接触関係)の調整においては通常のコンタクトゲージが入るよう
では緩すぎとなります。また、天然歯と混在した際には、軽い咬合時の天然歯同士と同様な咬合接触があると、強く咬合した際には
天然歯同士の咬合接触よりも強くなってしまいます。
また、天然歯では合着時の微少な浮き上がりは許容されますが、インプラントにおいては被圧変位性が小さいため厳密な咬合が要求
されてきます。
つぎに直径ですが、インプラント体の直径は3~6mmで、天然歯根よりも細く、断面形状もほとんど円形であるのが特徴です。
したがって、天然歯と同様な歯冠形態を付与するためにはオーバーカントゥア(カントゥアとは歯冠形態の外形のことで、特に頬・舌側
の豊隆形態を指し、適正なカウントゥアより豊隆が大きなもの)にしなければならず、できる限り移行的な形にします。
さらに固定方法ですが、スクリュー固定式にする場合は、スクリューホール(アクセスホール)が通常、咬合面中央付近にできます。
このホールはスクリューを締めた後にコンポジットレジンなどで封鎖しますが、正確な咬合接触が得られにくいといえます。この場合、
インプラント中央から離れた部位での咬合接触となり、咬合力がインプラント長軸からはずれることになるため注意が必要となります。
上部構造をセメント合着する場合は天然歯支台と同様に行います。しかし、装着後の繰り返しの負荷によってインプラント体とアバット
メントを連結するスクリューに緩みが生じることがあります。したがってセメントは仮着用セメントを用い、定期的にスクリューの締め直し
や緩みのチェックを行います。定期検診時のインプラント体周囲軟組織のメインテナンスのためにも、仮着は有利となります。スムーズ
にはずすために、上部構造に撤去用のスリットやノブを付ける場合もあります。
本日10月3日より自由が丘駅前新医院での診療を開始いたしました。
数日間準備期間のため誠にご迷惑をおかけしましたことを改めて
お詫び申し上げます。
ホームページは現在内容変更の準備をすすめております。
通院時間以外でもさらなるサービスの向上に努めて参りたいと思って
おりますので、今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
院長 髙木謙一
免疫抑制作用や抗炎症作用があり、長期服用による重篤な副作用は、糖尿病、骨粗鬆症、脂質異常症、
精神障害、消化器性潰瘍など多種多様で、副作用の疾患の治療も同時に行われています。
以下の疾患の治療や予防に使用されています。
膠原病(関節リウマチなど)
血液疾患(血小板減少性紫斑病など)
腎臓病(ネフローゼ症候群など)
呼吸器疾患(気管支喘息や間質性肺炎など)
皮膚科疾患(蕁麻疹など)
耳鼻科疾患(アレルギー性鼻炎や突発性難聴など)
主な経口薬の製品名としては
プレドニゾロン、メドロール、デカドロン、リンデロン、コートリルなどが挙げられます。
歯科手術のへの影響としては、ショック状態(副腎不全)を起こす可能性があります。
ステロイド薬の服用は、生理的に分泌される副腎皮質ホルモン(コルチゾール)を大量に服用している
ことと同等といえます。そのため、長期に服用している患者さんでは生理的な副腎皮質機能が低下して
いる可能性があり、ストレスがかかった際に十分なコルチゾールの分泌ができずにショック状態(副腎
不全)になることがあります。当院ではステロイド薬を10㎎以上服用されている場合は主治医と対診して
から治療を行っています。
また、感染症の治癒を遷延化します。
糖尿病を患われている方は、インスリンの分泌を促したり、インスリンの効きをよくすることで血糖値を下げる薬で、多種
多様な内服薬が使用されています。
歯科で行われる外科手術への影響としては、
➀脱水の危険がある
糖尿病患者さんは、手術ストレスで血糖値が上昇し、血糖値が高くなると尿量が増え、脱水になります。
➁血圧が下がりやすい
糖尿病の合併症の自律神経障害のある患者さんは、手術中に血圧が下がりやすくもなります。
➂周術期の管理に注意が必要
血糖値のコントロールが悪いと、傷が治りにくく、感染もしやすくなります。
また、日頃より糖尿病主治医と連携し、血糖値のコントロールが不良(HbA1c>7.0)の場合は手術の延期も考慮します。
手術当日は糖尿病薬服用の有無、食事摂取の有無を確認する。食事をせずに糖尿病薬を服用すると、低血糖発作を起こし
緊急処置が必要となることがあります。
通常の歯科治療では、治療前に食事を止めないため糖尿病薬を休薬する必要はありませんが、治療後食事摂取ができない
場合は低血糖発作を起こす可能性もあるため、服薬について事前に主治医と相談が必要になります。
ビグアナイド薬を服用している場合は特別に注意が必要です。脱水等により乳酸アシドーシスを生じる可能性があり、手術
前後2日間ずつの休薬が推奨されています。乳酸アシドーシスとは脱水や重症感染症、手術、外傷などの侵襲が原因で血液中に
乳酸がたまり、血液が著しく酸性に傾いた状態で、悪心、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状や、筋肉痛、筋肉の痙攣、脱力感
、腰痛、胸痛などの初期症状があらわれ、進行すると昏睡に陥ることもまり死亡率50%で予後は不良です。ただし抜歯等の歯科
手術は侵襲が大きくないため、通常ビグアナイド系糖尿病薬は中止にはしません。
院長の髙木です。
年齢・身長・日常の活動量などから、1日の必要栄養量がわかります。
例えば、1日必要栄養量が1200キロカロリーの人が1日800キロカロリー
の食生活を続けていた場合、400キロカロリーの不足のため1か月で約1.7㎏
の体重減少が生じます。これが何か月も続いてしまうと、低栄養状態になります。
低栄養は、必要栄養量を食事から摂取できない状態が続き、身体に必要なエネルギー
の不足を補おうと、体内のグリコーゲン・脂肪・タンパク質を分解していくことで生じます。
特にリハビリなどの運動をされている高齢の方は注意が必要です。
必要栄養量に対し、さらに運動量以上の栄養を摂らないと、どんどん体重減少が起こり、
運動をしていても健康が悪化するという矛盾が生じてしまいます。
食べるという行為は誰もが日常行う行為です。
高齢の方の低栄養は、その行為ができなくなることにより起こります。その理由は個人により
異なるため、原因を突き止め、包括的な対応が必要となります。多職種で連携して改善
していくことが求められます。
歯科では「うまく噛めない」「飲みこめない」「義歯が合っていない」などの「口腔機能の問題」に
対応することはもちろん、あわせて「身体機能の問題」「認知機能の問題」「心理的な問題」など
も考えていかなければならないと考えております。
院長の髙木です。前回「オーラルフレイル」についてご説明しました。
今回は歯科医院での低栄養のチェックについてです。
そもそも「低栄養」とは、タンパク質とエネルギーの失調障害といいます。
タンパク質が不足すると筋肉が落ち、足腰も弱くなり、家に閉じこもるようになりがちです。
疲労しやすくなり、脳の機能も低下していきます。早期に気がつき食生活を改善すれば、
衰弱ひいては要介護に陥るのが防げることもあります。
低栄養では体重が減少する、皮膚炎を起こしやすくなる、感染しやすくなる、食欲が低下する
、歩行が困難になる、疲労しやすくなる、口が渇くなど・・・さまざまな障害がでやすくなります。
低栄養をお口の観察で見つけることも可能な場合があります。
噛み合わせが悪い(咬合不全)と、将来的に低栄養になるリスクが高まります。
まず、お口の中が汚れていると、不快感があり、食事をおいしく感じられなくなり、
食欲不振などになりやすくなります。舌の汚れ(舌苔)も同様なことがいえます。とくに舌の
奥の舌苔は、舌の動きが悪く、食事を送り込んで飲みこむことが困難になっていることも
あります。さらに、水分不足や服用中の薬の副作用などで口腔乾燥を生じていれば、食事
がおいしくなくなり摂取量が減っていることもあります。
また歯を喪失していたり、義歯が合わないことで咀嚼や嚥下がうまくいかず、体重減少などを
もたらすこともあります。
低栄養からの回避のため、口腔内を清潔に保つ、口をよくゆすぐ、義歯などできちんと噛み
合わせを回復することはとても重要なことなのです。
先日行われた2つの自治体が同時開催する花火大会。
東京都世田谷区が開催する「たまがわ花火大会」と
神奈川県川崎市が開催する「多摩川花火大会」
今年で38回目。50万人以上の人が訪れ、その数は毎年増えていっているようです。
とにかくすごい人でした。
今回は有料シートで楽しんできました~!
悪天候でしたが、打ち上げと同時に雨が止みました。ツイています。
まさに「夏の風物詩」。
来年も行きたいですね。
院長の髙木です。
先日地区の歯科医師会の事業として行っている口腔機能向上プログラム「お口の元気アップ教室」
に参加してきました。この地域にご在住の65歳以上の方を対象に口腔清掃状態を確認したり、
咀嚼について勉強したり、発音の練習をしたり、低栄養について理解していただいたり・・皆さん
とてもお元気で、積極的に練習されており、良い時間を過ごすことができました。
そこで今回は「オーラルフレイル」についてのお話です。
「歯科口腔機能の衰弱」
「口腔機能低下症」
「要介護性口腔症候群」
などの総称のことです。
オーラルは「口腔」、フレイルは「衰える」という意味です。
くわしくは高齢になり筋肉や活力が衰えた状態をさしますので、
オーラルフレイルは高齢になり口腔の筋肉や活力が衰えた状態
のことです。
高齢の方にとって人とのつながりや誰かと食事をするなどといった「社会性」を保つ
ことは多岐にわたる健康維持に関与することが明らかになっています。
「社会性」が欠如していくと筋力の低下など「サルコペニア」いわゆる加齢性筋肉減弱症
や低栄養などによる生活機能の低下を招き、さらには要介護に陥ることが危惧されています。
厚生労働省の統計では65歳以上の約6人に1人、85歳を超えると約3人に1人が低栄養傾向
になっているそうです。
まず、咀嚼機能の衰えについてですが、オーラルフレイルの初期段階
で起こりやすい変化です。食事の際、口から物を食べこぼすことが多くなってきます。
次に、食事の際にむせてしまう。これは嚥下機能が低下しているためです。
うまく飲みこめないこともオーラルフレイルの一つです。
さらに話をする際に滑舌が悪くなる。発音に障害がでてきます。
食べこぼしや食事の際にむせるなど食事をとるのが面倒になったり、
食べやすいものだけを食べてるようになっていたら注意です。
それにより体の維持に必要なエネルギーが不足したり、栄養にも偏りがでてしまいます。
食べにくい→栄養が偏る→身体機能が低下していく
そして滑舌が悪くなると人との会話が面倒になったり、自信を失ったりします。
それにより社会性の欠如が起こります。外出や運動も少なくなり、身体機能も低下します。
これらのことよりオーラルフレイルは口だけの問題ではなく全身の運動機能や脳の
衰えにもつながっていくといえます。
ではオーラルフレイルを予防するには
噛む力 飲みこむ力 話す力
を強化していくことがあげられます。
両側の歯でしっかりと噛む。
食べ物をしっかりと噛んで食塊をつくって飲みこむ。
通常は食道を通るはずが、気管に行ってしまうと問題です。また誤嚥性肺炎の予防にもなります。
人と会話をして発音の練習にする。
また、取り外しの入れ歯が入っていて噛みにくい、飲みこみにくい場合、入れ歯に問題があるかもしれません。
その場合には入れ歯の調整や作り直しが必要かもしれません。そのままにせず早めにかかりつけ医院にご相談
下さい。
歯を喪失することが最終的にどれだけ身体に影響を及ぼすかが想像できます。
我が国はまだまだ歯やお口への関心が高いとはいえません。
若年層で抜歯されてそのままにしている方を拝見することもあるくらいです。
1本でも歯を喪失すると徐々に噛み合わせにズレが生じてきたり噛む力が減少していきます。ですので
早い段階での噛み合わせの回復が必要です。
当院では予防歯科に力をいれており、定期検診、定期クリーニングを継続して受けていただいております。
万一重度の虫歯や歯周病などにより歯を喪失された場合あらゆる治療に対応しておりますが
最も得意としている治療は「インプラント」です。
このところインプラント治療を希望されご相談にみえる方が多いと感じています。
昨日は1か所のみの埋入手術ですぐに終了となりましたが、1本の欠損でも選択する治療方法は非常に重要となります。
その前には上顎に5本埋入する手術を行い、全ての部位で上顎洞底拳上術を併用したため慎重な手術となりました。
「歯・お口の健康は非常に大切」であると常々考えております。
院長の髙木です。
8/8~8/10まで箱根に行ってきました。噴火の影響で久しぶりでした。
宿泊したホテルの船からの風景。
風も心地よくいい眺めでした。
「箱根神社」でお参り。いつ訪れてもいい場所ですね・・
ホテルに到着。「リオオリンピック」真っ只中で、観戦→浴場→観戦とほとんど寝れず、長い夜でした・・
ツツジで有名なホテルですが、8月にも関わらず庭のバラがキレイです。
2日間美味しい食事をいただきました。
芦ノ湖・富士山を眺めながらの朝食は格別。
ポーラ美術館。
大涌谷へ。もう噴火も心配なさそうです。
ロープウェイで駒ヶ岳へ。外国人観光客が多かったですね。
水族館でショーを披露してくれたバイカルアザラシ。とってもラブリーでした。
よい旅でした~。
年末年始の休診日についてのお知らせです。
12/29(火)~1/3(日)までの期間は休診とさせていただきます。
年内は12/28(月)までの診療
年明けは1/4(月)より診療を開始します。
何卒ご理解賜りますよう宜しくお願い申し上げます。